本記事では、公務員志望者に人気のある、国立大学法人等職員採用試験の内容や難易度を徹底解説します。
この記事は、「国立大学職員として働きたい方」や「国立大学職員に転職を考えている方」向けに、受験マニュアルを作る気持ちで書きました。
この記事を最後まで読むことで、試験内容から合格に向けた準備まで、網羅的に理解できます。ぜひ、参考にしてください。
国立大学法人等職員採用試験の内容
国立大学法人等職員採用試験は、「一次試験」と「二次試験」の二段階選抜方式で行われます。
それぞれの概要や対策方法を解説します。
一次試験
国立大学法人等職員採用試験の一次試験では、筆記試験(=教養試験)が実施されます。
教養試験は全国統一試験です!
教養試験の内容と傾向
国立大学法人等職員採用試験の教養試験は、一般知能(計算力や読解力を測る分野)と一般知識(高校までの基礎学力を測る分野)で構成される筆記試験です。
この試験では、幅広い科目の知識が問われるため、多岐にわたる学習が必要となります。
試験時間 | 120分 |
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問題数 | 40問 |
難易度 | 大学卒業程度 |
出題形式 | 五肢択一式(マークシート) |
出題範囲 | 数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈、文章理解 一般知識 社会科学、人文科学、自然科学 | 一般知能
教養試験を攻略するには、出題範囲をしっかりと理解し、計画的に学習を進めることが大切です。
点数を取れるようになるまでに多くの時間を要しますが、基礎能力試験で一定の点数を取ることが、最終合格するために必要不可欠となります。
スキマ時間を上手に使いながら、愚直に勉強を進めていきましょう。
詳しい試験科目や勉強方法は下記記事を参考にしてください。
二次試験
国立大学法人等職員採用試験の二次試験では、個人面接や集団討論などの人物面に関する試験が行われます。
試験内容は大学ごとに異なるため、説明会に参加したり、予備校などから情報収集したりすることが大切です。
入試も大学によって内容が異なりますよね。あれと同じです!
面接試験の内容
試験時間 | 20〜30分 |
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面接官 | 2~4人 |
形式 | ・個人・集団面接 ・グループワーク ・集団討論 |
質問例 | ・自己PRをしてください。 ・あなたのどこが大学職員に向いていると思いますか。 ・〇〇大学を志望する理由を教えてください。 ・なぜ〇〇大学を志望するのですか。 ・大学業界で気になっているニュースを教えてください。 ・大学職員に必要な資質は何だと思いますか。 ・アルバイト経験を教えてください。 ・ボランティア活動の経験を教えてください。 ・採用されたらどんな仕事がしたいですか。 ・あなたの長所や短所を教えてください。 ・学生時代に頑張ったことを具体的に教えてください。 ・休日はどんな感じで過ごしていますか。 ・もし学校長になったら、どんな大学にしたいと思いますか。 ・大学の存在意義は何だと思いますか。 ・国立大学の使命は何だと思いますか。 ・ストレスを感じるときはどんな時ですか。 ・英語や中国語は得意ですか。また、今後勉強する意欲はありますか。 ・第一志望の大学はどこですか。 ・苦手な人はどんな人ですか。 ・苦手な人とはどう付き合っていきますか。 ・〇〇大学で組みたい仕事を教えてください。 ・大学職員の仕事について知っていることを教えてください。 ・5年後または1 0年後はどんな活躍をしていると思いますか。 ・自分の経験から誇れる長所を教えてください。 ・人間関係について教えてください。 ・今まで困難だった出来事と克服方法を教えてください。 ・今努力していることはありますか。 ・公立大学と国立大学の違いは何ですか。 ・私立大学職員のほうが給料は高いですが、国立大学でいいのですか。 ・私立大学職員でなく、国立大学職員を志望する理由は何ですか。 ・〇〇大学の行事に関して、これを取り組めばもっといいのに。ってものはありますか。 ・大学職員の魅力は何ですか。 ・〇〇大学の魅力は何ですか。 ・大学職員の給料は安いですが、大丈夫ですか。 ・これから英語が主流になりますが、苦手ではないですか。 |
国立大学法人等職員採用試験の難易度
国立大学法人等職員採用試験の難易度(難しさ)を解説します。
- 試験問題は中学~高校レベル
- ボーダーラインは7割程度
- 二次選考はヤバい
試験問題は中学〜高校レベル
国立大学法人等職員採用試験の教養試験(筆記)は、あなたが今までに勉強してきた内容が試験範囲です。
なので、高校までにきちんと勉強してきた人からすれば、それほど難しいわけではありません。
たとえば、次はメイン科目の一つである数的推理の問題です。
流水算という単元で、中学入試でよく出るような問題です。
たまに大学入試レベルの問題も出ていますが、多くは中学〜高校入試ぐらいの問題なので、難易度はそんなに高くないと言えるでしょう。
合格ラインは7割程度
採用者数や問題レベルによって変動しますが、7割程度あれば筆記試験をパスできています。
資格試験や大学入試みたいに高得点(9割〜)が必要なら難しいと思います。でも7割くらいであれば、何とかなりそうですよね。
僕自身、26/40問の正解で最終合格しているので、そんなに合格ラインは高くないです。
本番は二次試験
二次選考以降は各大学・機関ごとに行われるので、倍率はハンパないくらい高いです。
たとえば、令和5年度北海道大学の二次試験倍率は13.5倍でした。
実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
2023 | 216 | 16 | 13.5 |
2022 | 224 | 23 | 9.7 |
対する一次試験の倍率は1.4倍(2023年度)ですからね・・・。
努力しただけ合格率を上げられる筆記試験とは違い、面接試験は第三者の評価が大きく関わってくるから数値以上に難度高め。
少しでも合格率を上げるためには、最近の試験は人物重視であることを理解して、早めに対策をはじめることが大事です。
国立大学法人等職員採用試験に関するFAQ
国立大学法人等職員採用試験に関するFAQ(受験者から頻繁に寄せられる質問とその回答)をまとめています。
試験概要
試験日程
試験対策
国立大学法人等職員採用試験は難しいのか
筆記試験の難易度だけで考えれば、国立大学法人等職員採用試験に受かることはそんなに難しくありません。
試験問題は中学〜高校レベルですし、合格ラインも7割程度だからです。
しかし、単純に筆記試験の点数を取れば合格できるものではなく、面接などによる人間性(二次試験)が超重視されるため、努力がそのまま結果に結びつかない難しさがあります。
解説したとおり、国立大学法人等職員採用試験の試験内容は幅広いため、適当に勉強を進めるのではなく、傾向ををきちん理解してから効率よく行うことが大切です。
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