国税専門官採用試験の基礎能力試験は、出題範囲が広く、何から勉強すればいいかわからない…と悩む人も多い試験です。
「どんな試験内容なの?」
「出題範囲や試験科目は?」
「どうやって勉強すればいいの?」
そんな不安を抱えたまま試験当日を迎えるのは避けたいですよね。
学校生活や部活動、仕事など、限られた時間の中で効率よく勉強を進める必要があります。
そこでこの記事では、国税専門官の基礎能力試験について、
- 何から勉強を始めればいいのか
- どの科目を優先すべきか
- おすすめの参考書や過去問
などを、初めて勉強する人向けにわかりやすく解説します。
国税専門官採用試験の基礎能力試験とは
国税専門官採用試験の基礎能力試験は、公務員として必要な「基礎的な知識」や「論理的に考える力」を測るための筆記試験です。
教養試験と呼ばれることもあり、特別な専門知識というより、「文章を正しく読み取れるか」「迅速に計算できるか」といった基礎力が問われます。
試験概要
| 試験時間 | 110分 |
|---|---|
| 問題数 | 30問 |
| レベル | 大学卒業程度 |
| 解答方法 | 択一式(マークシート) |
| 満点 | 30点 |
| 基準点 | 9点 |
| 配点比率 | 2/10 |
出題範囲(試験科目)
基礎能力試験の出題範囲(試験科目)は、思考力・判断力を問う「一般知能分野(数的処理・文章理解)」と、「時事(社会・人文・自然科学に関する)」と「情報」の3分野です。
| 数的処理 | 数的推理 | 数学的な思考力や計算力を使って答えを導き出す科目です。方程式や確率、速さ、図形の計量、整数問題など、中学・高校で習った数学の応用問題が出題されます。 |
|---|---|---|
| 判断推理 | 与えられた条件や情報から、論理的に正しい結論を導き出す科目です。対応関係、順序、位置関係、暗号、嘘つき問題など、パズルのような問題が多く出題されます。 | |
| 空間把握 | 展開図、図形の回転・切断、軌跡など、立体的・平面的な図形を正しく認識する力を問う科目です。 | |
| 資料解釈 | 与えられたグラフや表から数値を正確に読み取り、選択肢の正誤を判断する科目です。実数だけでなく、伸び率や割合、指数などを素早く計算する力が求められます。 | |
| 文章理解 | 現代文 | 現代文、英文の読解力を測る科目です。問題の形式は、文章全体の趣旨を問う「内容把握」、文の順序を並べ替える「文章整序」、適切な語句を入れる「空欄補充」が中心となります。 |
| 英文 | ||
| 時事 | 社会・人文・自然科学 | 日本や世界で起きている最新の出来事に関する出題。時事そのものだけでなく、地理や理科などの基礎的な知識が選択肢の中で問われることがあります。 |
| 情報 | 情報Ⅰ | コンピュータやインターネットの基礎知識、情報セキュリティ、情報モラルなど、高校の「情報Ⅰ」で学ぶ、現代社会に不可欠な基礎知識を問う科目です。 |
基礎能力試験では、出題数が多く、差がつきやすい「一般知能分野」の出来が合否を大きく左右します。
それぞれの分野の特徴をしっかり理解して、対策を進めていきましょう。
基礎能力試験の対策方法
国税専門官採用試験の基礎能力試験は、出題範囲が広いため、「何から勉強すればいいかわからない…」と悩む人も多いです。
ここでは、これから勉強を始める人向けに、基礎能力試験の対策方法を6ステップで解説します。
合格ライン(7割)の戦略を知る
基礎能力試験は、出題範囲が広い試験です。
そのため、最初から「全部完璧に勉強しよう」と考える必要はありません。
実際は、科目ごとに出題数が異なるため、「どの科目で点数を取るか」を考えながら対策することが重要です。
| 分野 | 科目 | 2026年 | 2025年 | 2024年 |
|---|---|---|---|---|
| 数的処理 | 数的推理 | 4 | 4 | 4 |
| 判断推理 | 6 | 6 | 6 | |
| 空間把握 | 1 | 1 | 1 | |
| 資料解釈 | 3 | 3 | 3 | |
| 文章理解 | 現代文 | 6 | 6 | 6 |
| 英文 | 4 | 4 | 4 | |
| 時事 | 時事 | 5 | 5 | 5 |
| 情報 | 情報 | 1 | 1 | 1 |
| 合計 | 30 | 30 | 30 | |
このように、「数的推理」「判断推理」などは出題数が多く、得点源になりやすい科目です。
一方で、知識系科目は範囲が広いわりに出題数は少ないため、細かい部分まで完璧に覚えようとすると効率が悪くなります。
まずは「7割前後を取るには、どの科目で点数を取るべきか」を考えながら、自分なりの戦略を立ててみましょう。
科目ごとの出題分野一覧を以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。
過去問を解く
勉強を始める前に、過去問を解いてみましょう。
理由は、実際の問題を見たほうが、
- どんな問題が出るのか
- 自分が苦手な科目はどれか
- 思ったより解ける科目はあるか
を把握しやすいからです。
この時点では、点数が低くても気にする必要はありません。むしろ最初は、「こんな問題が出るんだ」くらいの感覚で大丈夫です。
逆に、過去問を見ずに勉強を始めると、
- 必要以上に難しい勉強をしてしまう
- 出ない分野に時間を使ってしまう
- 試験のレベル感がわからない
といった失敗につながりやすくなります。
1~3年分でOKなので、時間を測りながら一度チャレンジしてみましょう。
国税専門官の過去問を詳しくみる
数的推理と判断推理の解き方を覚える
僕自身そうでしたが、過去問を解いてみると「数的推理と判断推理が難しい…」って感じると思います。
しかし、この2科目は「センス」よりも、「解き方を知っているか」が重要です。
そのため、最初は問題を解くことよりも、
- 解法パターンを覚える
- 解き方の流れを理解する
- よく出る問題に慣れる
ことを意識しましょう。
特に判断推理は、解き方がある程度決まっています。最初は解けなくても、同じ形式の問題を繰り返すうちに、少しずつ解き方がわかるようになります。
まずは参考書1冊を使って、基本的な解法パターンを覚えるところから始めましょう。
資料解釈と文章理解は1日1問解く
出題数が多く、安定している資料解釈や文章理解は、短期間で一気に伸ばすというより、「毎日少しずつ慣れていく」ことが大切な科目です。
特に文章理解は、現代文や英文読解などが出題されるため、読むスピードに慣れていないと時間が足りなくなりやすいです。
また、資料解釈も計算自体は難しくありませんが、
- 表やグラフを素早く読む力
- 必要な数字を見つける力
が求められます。
そのため、「時間をかけて1日10問」よりも、「毎日1〜2問を継続する」ほうが効果的です。
通学時間やスキマ時間も活用しながら、少しずつ問題に慣れていきましょう。
社会・人文・自然に関する時事は時事のみ暗記する
問題を見ると、時事そのものだけでなく、地理や理科などの基礎的な知識が選択肢の中で問われることがあります。
例えば、以下の形態です。
- 国際情勢に関する問題で地理の知識
- 災害や環境問題で地学の知識
- 情報通信に関する問題で科学技術の知識
そのため、人文科学や自然科学の勉強もしなくてはいけないって思うかもしれません。
しかし、過去問を見る限り、人文科学や自然科学を専門科目として学習しなければ解けない問題は多くありません。
出題の中心はあくまで近年のニュースや社会の動きです。時事対策教材やニュースを通じて社会情勢を把握することが、最も効率的な対策だと考えています。
時事問題は範囲が広いため、ゼロから情報を集めるよりも、「出やすいテーマを効率よく覚える」ことを意識しましょう。
過去問で本番シミュレーション
最後は過去問を使って本番シミュレーションを行いましょう。
このとき大切なのは、「問題を解けるか」だけではなく、「時間内に解き切れるか」を意識することです。
基礎能力試験は問題数が多いため、本番では時間が足りなくなる人も少なくありません。
そのため、
- どの科目から解くか
- わからない問題を飛ばせるか
- 1問に時間をかけすぎていないか
など、本番を想定した練習が重要になります。
また、過去問演習では点数だけを見るのではなく、
- 間違えた原因
- 時間を使いすぎた問題
- 苦手分野
を確認することも大切です。
本番が近づいてきたら、時間を測りながら繰り返し演習し、自分なりの解き方を固めていきましょう。
まずは1日30分でもいいので、今日から少しずつ始めてみましょう。
勉強を続けるうちに、少しずつ「解ける問題」が増えていきます。
よくある質問(FAQ)
ここでは、基礎能力試験の勉強を始める人からよくある質問をまとめています。
「何から準備すればいいかわからない…」という人は、まず気になる項目から確認してみてください。
Q1.過去問はありますか?
A1.はい。基礎能力試験の過去問は、人事院が3年分を無料で公開しています。
まずは実際の問題を見て、以下のことを確認してみましょう。
- どんな問題が出るのか
- どの科目が苦手か
- 時間内に解けそうか
特に基礎能力試験は、問題形式に慣れることが重要です。そのため、勉強を始める前でも、一度過去問に触れておくことをおすすめします。
国税専門官の過去問を詳しくみる
Q2.おすすめの参考書・問題集はありますか?
A2.「畑中敦子シリーズ」と「スーパー過去問シリーズ」がおすすめです。
数的推理・判断推理は、「解き方に慣れること」が重要なので、まずは「畑中敦子の天下無敵の数的処理!」を繰り返し解くことを意識しましょう。
畑中敦子シリーズ
理系科目が苦手な人は取り組む価値のある参考書です。数的推理や判断推理、資料解釈について最もスタンダードな問題からやや応用レベルの問題まで、段階的にマスターできるように構成しております。
数学が不得意な方でも、解法パターンやテクニックを覚えることで、得意分野にすることは十分可能がコンセプト。
初めは解説を読んで解法をマスターし、それから自力で解けるようになるまで、繰り返し、手を動かして問題を解いてみてください!
スーパー過去問シリーズ
実務教育出版が監修している”上級者向け”の参考書です。
要点が絞られており問題+解説という構成で勉強しやすい。
情報量はやや少なめなので、ある程度知識のある方や一通り勉強を終えた方には最適ですが、まったくの初心者がこれ1冊だけで試験に臨むのはリスクが高いかもです。
速攻の時事 トレーニング
公務員試験の時事分野に特化した定番シリーズ『速攻の時事』に連動する形で作られた問題集です。これまでの試験で取り上げられたテーマや出題傾向を分析し、今後の出題を見据えた練習問題として体系的に整理されています。
各分野ごとに「覚えておきたいポイント」をまとめたページも設けられており、重要事項をスピーディーに押さえながら実戦演習が進められるのが特長です。
時事対策は性質上、過去問がほとんど存在せず、一般的には参考書中心の学習になりがちです。
そのため、実践形式で知識を固められる教材としては、『速攻の時事 トレーニング』が非常に貴重な存在と言えるでしょう。
note
- 「何から勉強すればいいのかわからない」
- 「数的推理が苦手だから、とりあえず数的推理ばかり勉強している」
- 「過去問を見たいけど、年度ごとに探すのが面倒」
このような、受験者の多くが抱える基礎能力試験の悩み事を解決できる1冊です。
過去問10年分を分析し、
- どのテーマがよく出題されているのか
- どのテーマから学習すべきか
- どの分野に時間をかけるべきか
を具体的にまとめています。
また、学習計画や勉強法の相談ができたり、過去問10年分が解き放題できたりするサポート特典も充実しています。
Q3.独学でも合格できますか?
A3.はい。独学で合格している人も多い試験です。
特に基礎能力試験の要である数的処理の反復練習や頻出分野の対策をしっかり行えば、十分に対応できます。
一方で、
- 勉強方法が合っているか不安
- 何から始めればいいかわからない
- このペースで間に合うか不安
という人も多いと思います。
そのような方向けに、勉強相談や学習サポートを行っています。「独学で進められるか不安…」という人は、参考にしてみてください。
基礎能力試験は戦略が重要
国税専門官採用試験の基礎能力試験は、出題範囲が広いため、「とりあえず全部勉強する」では、途中で時間が足りなくなりやすい試験です。
- 出題数の多い科目を優先する
- 頻出分野から対策する
- 得意科目で点数を取る
など、戦略的に勉強を進めることが重要になります。
まずは過去問を確認し、自分に必要な勉強を整理するところから始めてみましょう。
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