海上保安学校の面接対策!過去問(質問例)と面接カードの重要性

海上保安学校の面接

【2024年版】海上保安学校の難易度は?試験内容を徹底解説」では、試験全体の内容や対策について広く解説しました。

本記事は、その中でも面接試験に特化し、より深く掘り下げて解説します。

面接試験がどんな試験なのか、どういった質問が聞かれるのかを網羅的にまとめています。

早いうちに面接試験を理解し、攻略できるように準備を始めましょう。

江本

対象区分は特別、一般課程、航空課程、管制課程、海洋科学課程です!

目次

【海上保安学校】面接試験の概要

海上保安学校の面接試験は、第二次選考で行われます。

面接試験では、あなたの長所や強み、海上保安学校を志望する理由などを基に、将来海上保安官として適しているかを評価・判断します。

試験時間と形式

実施形式個人面接
試験時間20分程度
面接官3人
配点比率1/4(航空、管制、海洋は2/8)
海上保安学校 面接試験の概要(2023年度)

評価基準

項目着眼点
積極性・率先してことに当たろうとするか,周りに頼ろうとするところはないか
・必要な自己主張ができるか,優柔不断なところはないか
・熱意や意欲を持ってものごとに取り組むか,気力が乏しいところはないか
堅実性・ものごとをまじめに考えるか,いい加減にとらえるところはないか
・ねばり強く努力するか,途中で投げ出すところはないか
・組織の中で確実な行動がとれるか,軽薄なところはないか
判断力・ものごとの判断は的確か,場当たりな判断をするところはないか
・注意力・集中力は十分か,うかつなところはないか
・状況をよく考えて判断するか,自分勝手な理解をするところはないか
表現力・質問に対する応答は的確か,的外れなところはないか
・話している内容に一貫性があるか,矛盾しているところはないか
・話し方がわかりやすく簡潔か,要領を得ないところはないか
態度・まじめに応答しているか,質問をはぐらかすところはないか
・動作はきちんとしているか,だらしのないところはないか
・落ち着いており安定感があるか,動揺しやすいところはないか
海上保安学校 面接票定評(人事院)

これらの項目・着眼点ごとに5段階で評価を行い、最終的にA~Eの総合判定をつけます。

江本

D、E評価は足切り(一発不合格)なので注意しましょう。

【海上保安学校】面接試験の過去問(質問例)

海上保安学校を受験してきた方々から集めた質問内容を抜粋して紹介します。

これまでの経験・体験を振り返り、面接官を納得させられる回答を練っていきましょう。

特別(5月試験)

  • 自己PRをしてください。
  • 今までに挑戦したことを1つ教えてください。
  • 好きな学科は何ですか。
  • 高校では、何か委員会に所属していましたか。
  • 部活動は何をやっていましたか。
  • 志望動機をいってください。
  • 第一希望のコースとその選んだ理由を言ってください。
  • 志望する管区とその理由を教えてください。
  • 管区とコースではどちらを優先しますか。
  • 試験に不合格だったらどうしますか。
  • 海上保安官の具体的な仕事内容を知っていますか。
  • どのような仕事がしたいですか。
  • 海上保安官のイメージを言ってください。
  • 海上保安学校は厳しいですが、大丈夫ですか。
  • 第十管区はどこにあるか知っていますか。
  • 緊張していますか。
  • 就職での面接は初めてですか。
  • 合格通知に同封していた手引きはしっかり読みましたか。
  • 海上保安庁のニュースで知っていることはありますか。
  • 最近の関心事を教えてください。
  • 最近気になるニュースとそれに対する意見を教えてください。

この他の質問内容も下記記事で公開しています。たくさん練習したい方は活用してください。

一般、航空課程他(9月試験)

  • 志望動機を教えてください。
    →なぜ〇〇課程を志望したのですか。
  • 高校を卒業してから何をしていますか。
    →大学へ進学しなかった理由は何ですか。
  • 希望管区は決まっていますか。
    →その理由はなぜですか。
    →希望する管区に行けない場合はどうしますか。
  • 今までの人生で一番印象に残っている経験はなんですか。
  • 高校生活で一番の思い出は何ですか。
    →そのときの出来事から何を学びましたか。
  • 趣味はありますか。
    →いつからやっていますか。
  • 今後勉強してみたいことはありますか。
    →なぜ英語を勉強したいと思ったのですか。
    →英語を活かしてどんな仕事をしたいですか。
  • 採用されたら希望する管区はありますか。
    →第二希望、第三希望はどこですか。
  • 志望動機をいってください。
    →もう一度、自分の言葉で志望動機を言ってください。
  • 海上保安庁の仕事はいつ知りましたか。
    →興味をもったのも同じ時期ですか。
    →どうやって調べましたか。
    →いつから海上保安庁を目指していますか。
  • 学生生活で印象に残っている出来事を教えてください。
  • 最近関心のある出来事はありますか。
    →なぜそれに関心をもったのですか。
    →ほかにありますか。
  • 海上保安庁のYoutubeを見たことはありますか。
    →見てどう思いましたか。
    →印象に残っている映像はありますか。
  • 趣味と特技を教えてください。
    →趣味をやっていて苦痛に感じたことはありますか。
  • 長所は何ですか。
    →もう少し具体的に教えてください。
  • 今までの成功した経験は何がありますか。
    →反対に失敗したことは何ですか。
  • 最後に何か言いたいことはありますか

この他の質問内容も下記記事で公開しています。たくさん練習したい方は活用してください。

【海上保安学校】面接カードの重要性

面接カードは、あなたの個人情報や志望動機などを記載する資料です。

この面接カードを通じて、面接官は「受験者はどのような人物なのか?」を把握し、面接の際の参考情報として使われます。

入手方法と提出日

面接カードは、一次試験の合格発表後に人事院のHPからダウンロードします。

そして、作成した面接カードは二次試験当日に提出します。

内容・項目

2024年度海上保安学校(特別)面接カード_watermark_page-0001
2024年度海上保安学校(特別)面接カード

面接カードの内容・項目は毎年同じです。

実際の試験では提出する面接カードに基づいて質問されるので、早めに作成して対策を始めましょう。

下記記事では面接カードの添削・アドバイスを行なっています。一人で考えるのが苦手な方は活用してください。

【海上保安学校】面接試験の対策手順

海上保安学校の面接対策を始めるときの手順を解説します。

①過去の経験から自己PR・志望動機を考える

自己PRあなたの強み、長所と短所、趣味や特技など、自分自身の特性を明確に表現しましょう。過去の経験から得たスキルや成果を具体的なエピソードと共に説明することが大切です。
志望動機海上保安官や公務員を目指す具体的な理由を深掘りしてください。海上保安官になりたいと思った背景や、実現したい目標、社会への貢献など、熱意を感じさせる内容を整理しておきましょう。

面接では、この2つを派生させた質問が問われます。逆に言うと、この2つをしっかり作り込んでおけば面接対策の80%は完成です。

それだけ重要なので、時間をかけて作り込みましょう。

自己PR・志望動機の作り方は下記記事で詳しく解説しています。

②定番の質問内容を把握する

面接試験で問われる定番質問を把握しましょう。

なぜなら、筆記試験のように面接試験にも傾向があるからです。

  • 基本的な質問事項が多いのか
  • 時事的な質問は聞かれるのか
  • 専門的な(海上保安業務に特化した)質問はあるのか

このような傾向を把握しておけば、面接の準備を効率よく進めることができます。

たとえば、「自己PRをしてください」や「志望動機は何ですか?」のような一般的な質問が多ければ、書店に売っている参考書を読み込んで対策できます。一方で、「公安系公務員の中でも海上保安官を志望する理由は?」や「成人年齢の引き上げについてどう思いますか?」といった専門的、時事的な質問が多ければどうでしょうか?

このような海上保安官に関連した質問や時事的な質問が多ければ、仕事内容や組織、社会情勢についても深く知っておく必要がありますよね。

無駄な時間を過ごさないためにも、よく出る定番質問に目を通し、傾向を押さえておきましょう。

③模範回答を練る

定番質問をもとに回答を作成しましょう。

回答を作るときのポイントは、結論+理由(根拠)+具体例(体験談)のセットで考えること。

たとえば、「あなたの長所は何ですか」と聞かれたら何と回答しますか?

  • 「リーダーシップが取れる」
  • 「責任感がある」
  • 「計画的に行動できる」

これくらいなら、少し考えれば回答できると思います。

では、なぜ「それが長所なのですか?」とか、「どんなときに長所を活かせましたか」と理由や経験を聞かれたどう回答しますか?

何も考えていなければ、スラスラ答えることはできないと思います。しかし、面接官が一番聞きたいのは、ココ(理由や経験)なんですよね。自分の回答に対して論理的に答えられないと評価は上がらないのです。

ぜひ、時間をかけて自分自身をきちんと理解(自己分析)してください。

④人に話す練習をする

ある程度、話す内容を考えたら第三者に聞いてもらいましょう。

自分で考えていることを分かりやすく伝えるのは難しいからです。

僕自身、毎年多くの自己PRや志望動機を見たり、聞いたりしますが、初っ端から理解できる内容はほとんどありません。せっかく面接カードに良い内容を書いているのに、自分の言葉で伝えられずに損している人を多く見てきました。

面接は、あなたの発言内容を聞いて第三者である面接官が客観的に評価します。なので、どんなにいいことを発言しても伝わらなければ意味がないのです。

恥ずかしがらずに自分の言葉でスラスラ喋れるまで練習してください。

⑤模擬面接は最低1回受ける

最後は、模擬面接を受けて実践力を鍛えましょう。

  • 本番特有の緊張感
  • 回答に困る深掘りポイント
  • 客観的な評価

このように1人で面接練習をしていては気が付かない部分がたくさん発見できるからです。

練習相手は友達や家族でもいいですが、できるだけ経験者(予備校やその道のプロ)にもみてもらってください。

【海上保安学校】面接試験の対策まとめ

面接対策を始める時期は早ければ早いほど良いと覚えておいてください。

というのも、筆記試験で点数が取れても面接試験で評価がもらえないと一発アウトだからです。なので、筆記試験の合格発表後に、少し面接練習をしたくらいでは高評価をもらうことができません。

面接対策には次の手順に沿って行動することがポイント。

早い段階から定番質問や回答を作り、自分の考えをわかりやすく話す(伝える)練習を繰り返すようにしましょう。

面接対策は筆記試験よりもやることが多く、上達するまでかなり時間が必要です。できるだけ早めに手をつけて攻略していきましょう!

今回ご紹介させていただいたのはほんの一例ですが、ぜひ取り入れていただければ幸いです。

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