「法務省専門職員はボーダーラインギリギリでも合格できますか?」
「筆記試験は5割くらいでも大丈夫ですか?」
受験生からよく聞かれる質問です。
結論から言うと、筆記試験のボーダーラインギリギリでも一次試験を通過する可能性はあります。ただし、最終合格まで考えるとギリギリの得点はかなり不利になります。
この記事では、法務省専門職員採用試験のボーダーラインの目安や、合格するために必要な得点ラインを解説します。過去のボーダーライン(合格最低点)もまとめているので、参考にしてください。
法務省専門職員採用試験のボーダーライン
法務省専門職員(人間科学)の合格最低点(ボーラーライン)をまとめています。
第1次試験の標準点表も掲載しているので、「どの試験で何点取れれば合格できるのか」の参考にしてください。
矯正心理A
矯正心理B
法務教官A
法務教官B
社会人A
社会人B
保護観察官
合格者の決定方法
法務省専門職員採用試験の合格者は、各試験種目の成績を総合して決定されます。
得点についての考え方
素点ではなく標準点を用いる
筆記試験の得点は、各試験種目の素点(何問正解したか)ではなく、試験種目ごとに平均点、標準偏差を用いて算出した「標準点」として合否を決定します。なお、標準点は小数点以下を切り捨てます。


- X:素点(正解数)、M:平均点、A:標準偏差
例えば、基礎能力試験において、素点(正解数)が24点(問)、平均点が21点、標準偏差が5.5点の場合、標準点は116点になります。


人物試験
人物試験においては、A~Eの5段階で評価し、この評価結果が正規分布するものとみなして、各段階の標準点を算出しています。
合否のみ判定する試験
身体検査・身体測定は、得点を算出せず、合否の判定のみを行います(矯正心理専門職と法務教官)。
配点比率
標準点を算出する際の各試験種目の配点比率は以下のとおり。
矯正心理専門職
| 基礎能力試験 | 専門試験 (選択式) | 専門試験 (記述式) | 人物試験 |
|---|---|---|---|
| $$\frac{2}{11}$$ | $$\frac{3}{11}$$ | $$\frac{3}{11}$$ | $$\frac{3}{11}$$ |
法務教官・保護観察官
| 基礎能力試験 | 専門試験 (選択式) | 専門試験 (記述式) | 人物試験 |
|---|---|---|---|
| $$\frac{2}{10}$$ | $$\frac{3}{10}$$ | $$\frac{3}{10}$$ | $$\frac{2}{10}$$ |
選考別の決定方法
ここでは、選考ごとに合格者の決定方法を解説します。
一次試験
基礎能力試験及び専門試験(多肢選択式)において基準点以上である者について、両試験種目の標準点を合計した得点に基づいて第1次試験合格者を決定します。



「専門試験(記述式)」は、合格者を対象に評定します(一次試験の合否には影響しない)。
二次試験(最終合格)
専門試験(記述式)において基準点以上であり、人物試験においてA~Cの評価である者について、各試験種目の標準点を合計した得点に基づいて最終合格者を決定します。
ボーダーラインに関するFAQ
法務省専門職員採用試験のボーダーラインに関連するFAQをまとめています。
平均点は何点くらいですか?
A.法務省専門職員採用試験の平均点は、基礎能力試験18点前後、専門試験20点前後で推移しています。
過去4年間の平均点は以下のとおりです。
| 区分 | 年度 | 基礎能力 | 専門試験 (選択式) | 専門試験 (記述式) |
|---|---|---|---|---|
| 矯正心理 専門職A | 2025年度 | 15.467 | 22.426 | 20.012 |
| 2024年度 | 14.006 | 21.467 | 22.883 | |
| 2023年度 | 17.722 | 21.247 | 24.513 | |
| 2022年度 | 16.980 | 21.625 | 22.863 | |
| 矯正心理 専門職B | 2025年度 | 15.467 | 22.426 | 20.012 |
| 2024年度 | 14.006 | 21.467 | 22.883 | |
| 2023年度 | 17.722 | 21.247 | 24.513 | |
| 2022年度 | 16.980 | 21.625 | 22.863 | |
| 法務教官A | 2025年度 | 15.467 | 18.513 | 20.262 |
| 2024年度 | 14.006 | 16.946 | 19.550 | |
| 2023年度 | 17.722 | 17.149 | 18.696 | |
| 2022年度 | 16.980 | 16.754 | 22.667 | |
| 法務教官B | 2025年度 | 15.467 | 18.513 | 20.262 |
| 2024年度 | 14.006 | 16.946 | 19.550 | |
| 2023年度 | 17.722 | 17.149 | 18.696 | |
| 2022年度 | 16.980 | 16.754 | 22.667 | |
| 法務教官 社会人A | 2025年度 | 15.467 | 18.513 | 20.262 |
| 2024年度 | 14.006 | 16.946 | 19.550 | |
| 2023年度 | 17.722 | 17.149 | 18.696 | |
| 2022年度 | 16.980 | 16.754 | 22.667 | |
| 法務教官 社会人B | 2025年度 | 15.467 | 18.513 | 20.262 |
| 2024年度 | 14.006 | 16.946 | 19.550 | |
| 2023年度 | 17.722 | 17.149 | 18.696 | |
| 2022年度 | 16.980 | 16.754 | 22.667 | |
| 保護観察官 | 2025年度 | 15.467 | 18.513 | 20.262 |
| 2024年度 | 14.006 | 16.946 | 19.550 | |
| 2023年度 | 17.722 | 17.149 | 18.696 | |
| 2022年度 | 16.980 | 16.754 | 22.667 |
足切りはありますか?
A.法務省専門職員採用試験では、足切りがあります。
試験種目ごとに基準点が設定されていて、それを1種目でも下回ると合格点に達していても不合格となります。
試験種目ごとの足切りライン(基準点)は以下のとおりです。
| 基礎能力試験 | 9/30点 |
|---|---|
| 専門試験 (選択式) | 12/40点 |
| 専門試験 (記述式) | 14/40点 |
| 人物試験 | D、E判定(A~Eの5段階評価) |
Q.採用漏れはありますか?
A.法務省専門職員採用試験では、最終合格しても採用に至らない「採用漏れ」がわずかに発生することがあります。
令和6年度公務員白書によると、2023年度は名簿記載者472人のうち採用者は175人でした。辞退(無応答を含む)が276人となっており、計算上は20人程度が採用に至らなかった可能性があります。
ただし、これは辞退者が多いことを前提に合格者数が設定されているためで、採用漏れの割合自体は全体の数%程度にとどまっています。
基本的に成績上位者から採用の声がかかるため、ボーダーギリギリで合格を目指すのではなく、トップ合格できるように準備を進めましょう。
ボーダーラインを踏まえてやるべきこと
法務省専門職員採用試験のボーダーラインについて整理すると、次のようになります。
- 一次試験(筆記試験)のボーダーラインは、正答率で見ると4〜5割程度でも到達する可能性がある
- ただし、最終合格は筆記・専門記述・面接の総合点で決まる
- 筆記試験がボーダーラインギリギリの場合、面接評価によって合否が大きく左右される
そのため、「ボーダーラインに届けば大丈夫」と考えるのは少し危険です。
実際には、筆記試験で6〜7割程度を確保し、面接でも安定した評価を得ることが、最終合格に近づく現実的なラインと言えるでしょう。
法務省専門職員採用試験は、出題範囲が広く、対策を始める時期や勉強方法によって得点差が大きく出る試験でもあります。ボーダーラインを意識することも大切ですが、それ以上に重要なのは合格ラインを安定して超える実力を身につけることです。
これから対策を始める方は、次の記事で具体的な勉強方法や試験対策のポイントを解説しています。合格に向けて、ぜひ参考にしてみてください。
勉強の第1歩は試験を知ること。つまり過去問の分析から入ることが重要です。以下の記事では過去問3年分をまとめているのでピッタリですよ。
