「海上保安官採用試験はボーダーラインギリギリでも合格できますか?」
「筆記試験は5割くらいでも大丈夫ですか?」
受験生からよく聞かれる質問です。
結論から言うと、筆記試験のボーダーラインギリギリでも一次試験を通過する可能性はあります。ただし、最終合格まで考えるとギリギリの得点はかなり不利になります。
この記事では、海上保安官採用試験(国家専門職・大卒程度)のボーダーラインの目安や、合格するために必要な得点ラインを解説します。
過去のボーダーライン(合格最低点)もまとめているので、参考にしてください。
海上保安官採用試験のボーダーライン(合格最低点)
海上保安官採用試験の合格最低点(ボーダーライン)と標準点を年度別にまとめています。
「これくらい点が取れれば合格できるのか!」という目安にしてください。
合格者の決定方法
海上保安官採用試験の合格者は、各試験種目の成績を総合して決定されます。
得点についての考え方
素点ではなく標準点を用いる
筆記試験の得点は、各試験種目の素点(何問正解したか)ではなく、試験種目ごとに平均点、標準偏差を用いて算出した「標準点」として合否を決定します。なお、標準点は小数点以下を切り捨てます。


- X:素点(正解数)、M:平均点、A:標準偏差
例えば、基礎能力試験において、素点(正解数)が24点(問)、平均点が21点、標準偏差が5.5点の場合、標準点は290点になります。


人物試験
人物試験においては、A~Eの5段階で評価し、この評価結果が正規分布するものとみなして、各段階の標準点を算出しています。
合否のみ判定する試験
身体検査、身体測定及び体力検査においては、得点を算出せず、合否の判定のみを行います。
配点比率
標準点を算出する際の各試験種目の配点比率は以下のとおり
| 基礎能力試験 | 課題論文試験 | 人物試験 |
|---|---|---|
| $$\frac{3}{6}$$ | $$\frac{2}{6}$$ | $$\frac{1}{6}$$ |
選考別の決定方法
ここでは、選考ごとに合格者の決定方法を解説します。
一次試験
基礎能力試験及び課題論文試験において基準点以上である者について、両試験種目の標準点を合計した得点に基づいて第1次試験合格者を決定します。
二次試験(最終合格)
人物試験においてA~Cの評価であり、かつ、身体検査、身体測定及び体力検査に合格した者について、各試験種目の標準点を合計した得点に基づいて最終合格者を決定します。
ボーダーラインに関するFAQ
海上保安官採用試験のボーダーラインに関連するFAQをまとめています。
平均点は何点くらいですか?
A.海上保安官採用試験の平均点は、基礎能力試験15点前後、課題論文試験7点前後で推移しています。
過去3年間の平均点は以下のとおりです。
| 実施年度 | 基礎能力試験 | 課題論文試験 |
|---|---|---|
| 2025年 | 15.109点 | 7.331点 |
| 2024年 | 14.322点 | 7.604点 |
| 2023年 | 17.814点 | 7.612点 |
足切りはありますか?
A.海上保安官採用試験で足切りはあります。
試験種目ごとに基準点が設定されていて、それを1種目でも下回ると合格点に達していても不合格となります。
試験種目ごとの足切りライン(基準点)は以下のとおりです。
| 基礎能力試験 | 9/30点 |
|---|---|
| 課題論文試験 | 問題1(満点6点),問題2(満点6点)でそれぞれ定められており,問題1,2とも3点である |
| 人物試験 | D、E判定(A~Eの5段階評価) |
Q.採用漏れはありますか?
A.海上保安官採用試験では、最終合格しても採用に至らない「採用漏れ」がわずかに発生することがあります。
令和6年度公務員白書によると、2023年度は名簿記載者82人のうち採用者は35人でした。辞退(無応答を含む)が41人となっており、計算上は6人程度が採用に至らなかった可能性があります。
ただし、これは辞退者が多いことを前提に合格者数が設定されているためで、採用漏れの割合自体は全体の数%程度にとどまっています。
基本的に成績上位者から採用の声がかかるため、ボーダーギリギリで合格を目指すのではなく、トップ合格できるように準備を進めましょう。
ボーダーラインを踏まえてやるべきこと
海上保安官採用試験のボーダーラインについて整理すると、次のようになります。
- 一次試験(筆記試験)のボーダーラインは、正答率で見ると4〜5割程度でも到達する可能性がある
- ただし、最終合格は筆記・論文・面接の総合点で決まる
- 筆記試験がボーダーラインギリギリの場合、面接評価によって合否が大きく左右される
そのため、「ボーダーラインに届けば大丈夫」と考えるのは少し危険です。
実際には、筆記試験で6〜7割程度を確保し、面接でも安定した評価を得ることが、最終合格に近づく現実的なラインと言えるでしょう。
海上保安官採用試験は、出題範囲が広く、対策を始める時期や勉強方法によって得点差が大きく出る試験でもあります。ボーダーラインを意識することも大切ですが、それ以上に重要なのは合格ラインを安定して超える実力を身につけることです。
これから対策を始める方は、次の記事で具体的な勉強方法や試験対策のポイントを解説しています。合格に向けて、ぜひ参考にしてみてください。
勉強の第1歩は試験を知ること。つまり過去問の分析から入ることが重要です。以下の記事では過去問3年分をまとめているのでピッタリですよ。

