国税専門官採用試験の面接対策!過去の質問や評価基準を徹底解説!

【国税専門官採用試験】面接試験の傾向と対策

国税専門官の面接は、最終合否を左右する重要な関門です。

配点は全体の3割を占め、評価次第では筆記の点数に関わらず不合格になることも。
「何を対策すれば…?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。

ご安心ください。
この記事では、面接の評価基準から頻出質問、ライバルと差がつく対策法までを徹底解説します。

これを読めば、本番までに何をすべきかが明確になり、自信を持って面接に臨めます。一緒に最終合格を掴み取りましょう。

目次

【国税専門官採用試験】個別面接の概要

筆記試験の点数がどれだけ高くても、面接の評価が低いと最終合格はできません。

まずは面接試験の基本情報を把握し、万全の対策をスタートさせましょう。

個別面接の基本情報(時間・面接官・配点)

国税専門官採用試験の個別面接(人物試験)は、以下の形式で実施されます。

試験時間約20分間
面接官3名
面接カード有・事前提出
配点比率3/10
評価方法5段階評価
個人面接の概要(2025年度)

注目すべきは配点比率。全体の3割を占めており、基礎能力試験や専門記述試験よりも高い配点です。

江本

国税専門官として働くうえで、いかに人物面が重視されているかがわかりますね。

個別面接の評価方法

面接の評価は、A(非常によい)〜E(良くない)の5段階で行われます。

そして、この総合判定で「D」または「E」の評価を受けると、他の試験科目の成績に関わらず不合格となります。

いわゆる「足切り」が存在するため、面接対策は決して疎かにできません。

しっかりと準備をして、最低でもC評価以上、できればA・B評価を目指しましょう。

個別面接の評価基準

では、A〜Eの評価は何を基準に判断されるのでしょうか。

それが、以下の5つの評価項目です。

積極性○ 率先してことに当たろうとするか,周りに頼ろうとするところはないか
○ 必要な自己主張ができるか,優柔不断なところはないか
○ 熱意や意欲を持ってものごとに取り組むか,気力が乏しいところはないか
協調性○ 考え方や立場が異なる他者と意見の調和を図ろうとするか,独りよがりなところはないか
○ 他人を思いやろうとするか,自己中心的なところはないか
○ 集団の中にうまく溶け込めるか,孤立しがちなところはないか
責任感○ 誠実にものごとに対処しようとするか,投げやりなところはないか
○ 組織人として自覚的に行動できるか,身勝手な行動をしやすいところはないか
○ まじめで信頼できるか,浮ついたところはないか
精神安定性○ 落ち着いており安定感があるか,動揺しやすいところはないか
○ 場に応じた自己規制をすることができるか,反発・萎縮しやすいところはないか
○ 困難に直面しても冷静に対応できるか
表現力○ 質問に対する応答は的確か,的外れなところはないか
○ 話している内容に一貫性があるか,矛盾しているところはないか
○ 話し方がわかりやすく簡潔か,要領を得ないところはないか
個別面接評定表(人事院資料より)

これらの項目は、面接での全ての受け答えを通して評価されます。

面接官は、あなたの経験談(自己PRなど)に注目しています。その話から、あなたの素養があるかを探っているのです。

そのため、経験と評価項目を結びつけて整理することが重要です。

【国税専門官採用試験】個別面接の質問項目(過去問)

面接であなたの強みをアピールできるかは、事前の準備で決まります。

面接対策の第一歩は、まず「敵を知る」こと。過去にどんな質問がされたかを知ることが、合格への近道です。

ここでは、国税専門官で実際に聞かれた質問をカテゴリ別に紹介します。これらの質問への回答をしっかり準備しましょう。

あなた自身に関する質問(自己PR・強みなど)

あなたの個性や能力、人間性そのものが問われます。

面接官は、あなたがどのような人物で、国税専門官として活躍できるポテンシャルがあるかを見ています。

  • 自己PRを具体的に述べてください。そこから何を学びましたか。
  • 自己PRの内容以外で、あなたの強みを活かせた場面はありますか。
  • あなたの誰にも負けない強みと、それを国税専門官の仕事でどう活かせるかを述べてください。

志望動機に関する質問(なぜ国税専門官か)

なぜ数ある公務員の中で国税専門官を選んだのか、その熱意と本気度が試されます。

ここで説得力のある回答ができるかが、合否を大きく左右します。

  • 志望動機を述べてください。
  • →「(述べた内容について)」とのことだが、他の仕事でもできるのではないですか。
  • →「(述べた内容について)」とのことだが、国税の仕事は悪質な滞納者に対応することも多いが、矛盾はないか。
  • 国税専門官の仕事(魅力)をどのように理解していますか(どう思いますか)。
  • 国税専門官の仕事をどこで知りましたか。
  • 国税専門官は嫌がられる(喜ばれない)職業ですが、どう思いますか。

特に「他の仕事でもできるのでは?」という質問は、志望動機の深さを測るための典型的な深掘り質問です。

ここで詰まらないよう、企業研究ならぬ「職務研究」を徹底的に行い、国税専門官でなければならない理由を明確にしておきましょう。

学生時代の経験に関する質問(学業・アルバイトなど)

あなたが過去の経験から何を学び、どのように成長してきたかが見られます。

結果そのものよりも、課題に対してどのように考え、行動したかの「プロセス」を具体的に話すことが重要です。

  • 大学の専攻分野(ゼミ)について、どのようなことを学んでいますか。
  • なぜその専攻(ゼミ、大学)を選んだのですか。
  • 専攻分野(学んだこと)を国税専門官の仕事にどのように活かせますか。
  • 部活動やサークルは何をしていましたか。役職はありましたか。
  • →(例:キャプテン)なぜキャプテンになったのですか。心掛けたことは何ですか。
  • 部活動(サークル)で印象に残っていること(苦労したこと、楽しかったこと)は何ですか。
  • どのようなアルバイトをしていましたか。
  • アルバイトで何を得ましたか。それを国税専門官としてどう活かしますか。
  • アルバイトでの一番うれしかったこと、苦労したことは何ですか。
  • 学生時代に頑張ったことは何ですか。
  • 大学時代で印象に残ったことは何ですか。
  • 学生生活(今までの人生)で困難だったこと・苦労したことは何ですか。それをどう乗り越えましたか。

ストレス耐性・対人関係に関する質問

国税専門官の仕事には、納税者との折衝や困難な案件対応など、精神的な強さが求められます。

ストレスにうまく対処できるか、多様な人々と円滑な人間関係を築けるか、といった観点から質問されます。

  • どのようなときにストレスを感じますか。ストレス耐性はある方ですか。
  • ストレス解消法・気分転換の方法は何ですか。
  • 年代の大きく異なる人(例:親世代、祖父母世代)とチームで働く際、何を心掛けますか。
  • 国税専門官の仕事は大変ですが、大丈夫ですか。
  • クレームや苦情が多い仕事ですが、対応できますか。
  • 怒っている人や暴言を吐く人、態度が大きい人にはどう対応しますか。

時事問題・税に関する知識を問う質問

社会の動向に対する関心の高さや、国税専門官に関する最低限の知識・見識が問われます。

完璧な知識は不要ですが、自分の意見を論理的に述べられるように準備しておく必要があります。

  • 最近関心を持った出来事(時事問題)は何ですか。それはなぜですか。
  • →(例:少子高齢化)自身が考える改善策を述べてください。
  • 日本のインフレ(物価高)と税収の関係についてどう考えますか。

併願状況や経歴に関する質問

主に、入庁の意思(第一志望かどうか)を確認するための質問です。

既卒や社会人経験者に対しては、空白期間や転職理由について合理的な説明が求められます。

  • 併願状況(合否、進捗)と、その志望順位を教えてください。
  • なぜ民間企業を受けていないのですか。
  • (既卒)大学卒業後(空白期間)、何を(なぜ)していましたか。
  • (社会人)前職の職務内容、勤務年数、退職時期を教えてください。
  • (社会人)前職の志望動機と、退職理由を述べてください。

その他(アイスブレイク・逆質問など)

面接の冒頭や最後にされることが多い質問です。

アイスブレイクは緊張をほぐすためのものですが、油断は禁物です。

  • 朝食(昼食)は何を食べましたか。
  • 緊張していますか。どのように緊張をほぐしますか(克服しますか)。
  • 待ち時間は何を考えていましたか。
  • 今日の面接は何点ですか。
  • 最後に何か言い残したこと・伝えたいことはありますか。

▼このほかにも過去の質問項目を以下の記事でまとめています。

【国税専門官採用試験】個別面接の対策3つのポイント

面接で最終合格するには、「プラスアルファ」の対策が不可欠です。

国税専門官の面接では、多くの受験生が基本的な準備をしてきます。 ライバルに一歩リードし、合格を確実にする必要があるのです。

ここでは、合格者が実践している「3つの重要ポイント」を解説します。

ポイント①:面接カードの内容を深掘りする

面接カードに書いた内容が、あなたを評価する最重要資料です。 国税専門官の面接は、このカードに沿って質問が進むのが基本です。

記載したエピソードは、面接官からあらゆる角度で深掘りされます。

  • 「なぜ?」
  • 「具体的には?」
  • 「どう活かせる?」。

こうした質問を常に想定しておきましょう。

例えば「ガクチカ(学生時代に頑張ったこと)」について、以下の視点で自問自答を繰り返してみてください。

  • 動機: なぜ、それに取り組もうと思ったか?
  • 目標: 何を目標として設定したか?
  • 困難: 最も大変だった壁は何か?
  • 行動: 壁を越えるため、どう考え、どう行動したか?
  • 学び: その経験で何を学び、どう成長できたか?
  • 再現性: その学びを、国税専門官の仕事でどう活かせるか?

これらの質問に、スラスラと具体的に答えられるレベル。ここまで準備することが、高評価への第一歩です。

ポイント② 「なぜ国税専門官か」を自分の言葉で語る

志望動機は、面接で最も重要視される質問の一つです。

「社会に貢献したい」「正義感を発揮したい」といった漠然とした理由だけでは、面接官には響きません。

大切なのは、「なぜ、他の公務員ではなく、国税専門官なのか」という問いに対して、明確な答えを持つことです。

例えば、同じ税を扱う仕事でも、都道府県の税務職員や、国家総合職として国税庁で働く道もあります。

それらの仕事と国税専門官の仕事の違い(例:扱う税の種類、仕事の専門性、査察調査権などの権限)を自分なりに調べ、理解した上で、「だから私は国税専門官として働きたいのです」と、自分の言葉で熱意を語る必要があります。

ポイント③:模擬面接で「伝わる話し方」を練習する

どれだけ素晴らしい内容を頭の中で準備していても、相手に伝わらなければ意味がありません。

求められるのは、難しい言葉ではなく、分かりやすく・簡潔に・自信を持って話す力です。そして、その力を最も効果的に磨ける方法が、第三者を相手にした模擬面接です。

チェックすべきポイントは、次のとおりです。

  • 話が長すぎないか
  • 結論から話せているか
  • 声の大きさは適切か
  • 表情が硬すぎないか
  • 姿勢や目線は自然か

こうした点は、自分ひとりでは気づきにくいものです。だからこそ、実践練習を繰り返すことが重要です。

【国税専門官】個別面接で落ちないために

今回は、国税専門官の個別面接(人物試験)について、概要から評価基準、頻出質問、そして対策の実践ポイントまで詳しく解説しました。

面接は多くの受験生が不安を感じる試験ですが、正しい方向性で準備をすれば、決して怖いものではありません。

この記事のまとめ
概要と評価の理解

面接は配点が全体の3割を占め、評価D以下は即不合格という重要な試験です。まずは、この事実をしっかり認識することから始めましょう。

評価基準の把握

面接官は「積極性」「協調性」「責任感」「精神安定性」「表現力」の5項目を重視しています。あなたのエピソードが、どの項目を最も強く示せるのかを意識して準備を進めてください。

頻出質問への対策

過去問を分析し、特に「自己PR」と「志望動機」を徹底的に深掘りしましょう。「なぜ国税専門官なのか」を自分の言葉で、熱意を込めて語れるかがポイントです。

実践的な練習

面接カードの内容を、すべて自信をもって説明できるように。模擬面接を通して、第三者からの客観的なフィードバックを受けることで、確実にレベルアップできます。

この記事を読んで、「やるべきこと」が明確になったはずです。次はいよいよ、行動に移す番です。

まずは、自分の面接カードをもう一度見直してみましょう。

今日紹介した「深掘りの視点」で自己分析を進めるだけでも、回答の説得力は格段に上がります。そして、できるだけ早く模擬面接を予約するのがオススメです。


もし一人での対策に困ったり、不安を感じたりしたときは、遠慮なく僕を頼ってください。あなたが合格できるよう、全力でサポートします!

面接の個別コーチングは以下の記事をご覧ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次