人事院は2025年8月12日、2025年度(令和7年度)海上保安官採用試験の最終合格者を発表しました。
この記事では、発表されたばかりの最終結果を、過去3年間のデータ(2023〜2025年度)と比較しながら、詳しく分析・解説していきます。
【大卒】海上保安官採用試験の二次試験結果
まず、二次試験の結果から見ていきましょう。
年度 | 二次試験 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
2025年度 | 116人 (うち女性16人) | 75人 (うち女性12人) | 1.5倍 |
2024年度 | 114人 (うち女性29人) | 84人 (うち女性18人) | 1.4倍 |
2023年度 | 103人 (うち女性22人) | 82人 (うち女性13人) | 1.3倍 |
二次試験の倍率は、2023年度の約1.3倍から、2024年度は約1.4倍、そして2025年度には約1.5倍と、年々上昇しており、難化傾向にあることがわかります。
特に注目すべきは、男女別の二次試験合格率です。
女性の合格率は2023年度の約59.1%(13人/22人)から2025年度には75.0%(12人/16人)へと大きく上昇しました。一方で、男性の合格率は2023年度の約85.2%(69人/81人)から2025年度には63.0%(63人/100人)へと下降しています。
このデータから、面接などの人物評価が中心となる二次試験において、近年、女性受験者が高く評価される傾向が強まっている可能性がうかがえます。
【大卒】海上保安官採用試験の最終結果
次に、全受験者数から見た総合的な最終結果です。
年度 | 一次試験 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
2025年度 | 248人 | 75人 | 3.3倍 |
2024年度 | 255人 | 84人 | 3.0倍 |
2023年度 | 237人 | 82人 | 2.9倍 |
最終倍率も、二次試験と同様に上昇傾向にあります。
2023年度の約2.9倍から2025年度には3.3倍まで上昇し、試験全体が年々狭き門になっていることが明確に見て取れます。
2025年度は、一次試験の受験者数が前年度から7名減少しましたが、最終合格者数が9名減少したため、結果として倍率が大きく上昇しました。
過去の海上保安官採用試験(大卒)の倍率は以下の記事でまとめています。あわせて確認してみてください。
まとめ:二次試験の重要性が高まる海上保安官採用試験
今回の分析から、2025年度の海上保安官採用試験には、以下の2つの大きな傾向が見られました。
- 全体的な難化傾向:総合倍率は3.3倍に達し、海上保安官になるための道は年々厳しさを増している。
- 二次試験の重要性の高まり:二次試験の倍率が年々上昇しており、特に人物評価の比重が高まっている。男女別の合格率の変化も、評価基準の変動を示唆している。
これらのトレンドは、来年度以降の受験を考えている方にとって重要な指針となります。
一次の筆記試験対策はもちろんのこと、自己分析を深め、面接や適性検査といった二次試験対策に早期から万全の準備で臨むことが、最終合格を勝ち取るための鍵となるでしょう。
海上保安官採用試験の概要や対策方法を以下の記事でまとめています。これから準備を始める方は参考にしてください。
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