人事院は2025年8月12日、2025年度(令和7年度)皇宮護衛官採用試験(大卒程度試験)の最終合格者を発表しました。
この記事では、発表されたばかりの二次試験の結果と最終結果を、過去3年間のデータ(2023〜2025年度)と比較しながら、詳しく分析・解説していきます。
皇宮護衛官採用試験の二次試験結果
まず、二次試験の結果から見ていきましょう。
年度 | 二次試験 受験者数 | 最終合格者数 | 二次試験倍率 |
---|---|---|---|
2025年度 | 145人 (うち女性53人) | 46人 (うち女性12人) | 3.2倍 |
2024年度 | 85人 (うち女性25人) | 28人 (うち女性11人) | 3.0倍 |
2023年度 | 181人 (うち女性74人) | 59人 (うち女性17人) | 3.1倍 |
二次試験の倍率は、過去3年間、約3.0倍から3.2倍と、非常に安定して高い水準で推移しています。
これは、一次試験を突破した優秀な受験者の中から、さらに3人に1人程度しか最終合格できないという厳しい選抜が行われていることを示しています。
特に2024年度は、二次試験に進んだ女性25名のうち11名が合格(合格率44.0%)しており、男性の合格率(約28.3%)を大きく上回る結果となりました 。
年度によって変動はあるものの、二次試験が最終合格に向けた極めて重要な関門であることは間違いありません。
皇宮護衛官採用試験の最終結果
次に、全受験者数から見た総合的な最終結果です。
年度 | 受験者数 | 最終合格者数 | 総合(最終)倍率 |
---|---|---|---|
2025年度 | 310人 | 46人 | 6.7倍 |
2024年度 | 427人 | 28人 | 15.3倍 |
2023年度 | 383人 | 59人 | 6.5倍 |
総合倍率は、年度によって極めて大きく変動することが最大の特徴です。
2023年度の約6.5倍に対し、2024年度は最終合格者数が28名と例年の半分以下に絞られた影響で、総合倍率は15.3倍という過去に例を見ない超難関となりました 。
しかし、2025年度は最終合格者数が46名と例年並みに戻ったことで、倍率も6.7倍へと大幅に緩和され、2023年度に近い水準に着地しました 。
過去の皇宮護衛官採用試験(大卒)の倍率は以下の記事でまとめています。あわせて確認してみてください。
まとめ:採用予定数で激変する倍率、不変の二次試験の重要性
今回の分析から、皇宮護衛官採用試験(大卒)には、以下の2つの大きな傾向が見られました。
- 採用予定数による倍率の乱高下:最終合格者数(採用予定数)が年度によって大きく変動するため、総合倍率もそれに連動して激変する。
- 不変の二次試験の壁:総合倍率の変動に関わらず、二次試験の倍率は常に約3倍で安定しており、人物評価が合否を分ける重要な関門であり続けている。
これらのトレンドは、来年度以降の受験を考えている方にとって極めて重要です。
前年度の総合倍率に一喜一憂するのではなく、「二次試験は常に3倍の難関」であると認識してください。
そして、その上で筆記対策と並行して、面接を始めとする人物試験対策に早期から取り組むことが、予測困難な倍率変動に左右されずに最終合格を掴むための最も確実な戦略と言えるでしょう。
皇宮護衛官採用試験の概要や対策方法を以下の記事でまとめています。これから準備を始める方は参考にしてください。
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