海上保安学校の面接試験の配点は全体の10%程度しかありません。
一見すると「そこまで重要ではない」と感じるかもしれません。しかし実際は、面接での評価が合否に直結するケースも少なくありません。
この記事では、面接対策を始める前に押さえておきたい以下の情報をまとめました。
- 試験時間
- 配点・評価基準
- 面接カードの重要性
- 過去の質問
試験の全体像を正しく理解して、合格への戦略を立てるための資料として活用してください。
面接試験の内容と過去問
海上保安学校の面接試験は、二次試験で行われます。
面接試験の概要
まずは、面接試験の概要を確認しましょう。
| 実施形式 | 個人面接 |
|---|---|
| 試験時間 | 20分程度 |
| 面接官 | 3人 |
| 配点比率 | ・特別、一般課程:1/4 ・航空課程他:2/8 |
過去の受験者の中には、「筆記がよくできたから受かると思ったのに、面接で落ちた」という声も珍しくありません。
面接は確かに配点は高くありませんが、「最低ラインに満たなければ即失格」となる場合があるため、筆記重視とはいえ無対策では危険と言えるでしょう。
面接試験の評価基準
海上保安学校の面接試験は、以下の5つの観点から受験者の適性が評価・判断されます。
| 積極性 | 率先してことに当たろうとするか,周りに頼ろうとするところはないか 必要な自己主張ができるか,優柔不断なところはないか 熱意や意欲を持ってものごとに取り組むか,気力が乏しいところはないか |
|---|---|
| 堅実性 | 誠実に物事に向き合っているか 困難な状況でも継続して努力できるか 組織の一員として行動できる |
| 判断力 | 状況に応じて適切に判断できるか 注意深く行動できるか 慌てず冷静に考えられるか |
| 表現力 | 質問に対して一貫した答えができているか 論理が通っていて矛盾がないか 話の構成が明快かつ分かりやすいか |
| 態度 | 応答中の姿勢や所作が整っているか 緊張しても動揺せず対応できるか 受け答えに誠意と安定感があるか |
各観点ごとに3人の面接官がa~eで評価をつけ、最終的にA~Eの5段階で採点します。



D以下で足切り(一発不合格)です!
面接カード
海上保安学校の面接試験では、面接官が参考にする主な資料に面接カードがあります。
これは単なる提出書類ではなく、面接で聞かれる質問内容の出発点であり、あなたの第一印象そのものになります。
面接カードの内容
面接カードには、受験の動機(志望動機)や自己PR、関心事項などを記入します。


提出時期と注意点
面接カードは人事院のHPからダウンロードでき、二次試験日(面接のとき)に持参・提出します。
| 提出期日 | 第2次試験で提出。 面接カードは第1次試験の合格発表時に人事院のHPからダウンロードする。 |
|---|---|
| 記入方式 | 所定の様式に入力(手書きも可能) |
| 注意点 | 変換ミスや誤記を防ぐため、提出前に必ず下書きを完成させておくことが重要 |
フォーマットは年度によって若干変わることがあります。最新版を確認し、配布される指定様式に必ず記入しましょう。
面接カード作成時に注意・ポイント
面接カードを作成するときのポイントは次の3つです。
- 面接で「聞かれても困らない内容」を書く
- 面接官は面接カードを見て、そこに書かれている内容を深掘りしてきます。つまり、書いたこと=「聞かれてもいい」と思われる前提で臨むべきです。
- 書きすぎ注意! 余白も大切
- 「たくさん書いた方がアピールになる」と思われがちですが、実は逆です。あえて余白を残すことで、面接官の関心を引き出す仕掛けになります。
- 面接との一貫性を意識する
- 面接カードと実際の回答に矛盾やブレがあると評価は一気に下がります。あらかじめ、面接カードに書いた内容に沿って「聞かれそうな質問リスト」を作り、想定問答を準備しておきましょう。
書けた面接カードは必ず添削を受けてください。自分では具体的だと思っていても、意味不明な面接カードはたくさんありますので。
面接カードは面接官のカンペ(資料)ですから、これが滅茶苦茶だと、面接前に試合終了の場合も。時間をかけて作成してくださいね。
「面接カードを見てほしい」、「何を書けばいいかわからない」方は、こちらのnoteが役にたつはずです。
面接試験の過去問(質問)
海上保安学校の面接では、受験者の人間性・適性・志望動機などを多角的に評価するため、ある程度パターン化された質問が出題されます。
ここでは、実際に出た質問例を紹介します。
特別(5月試験)
- 自己PRをしてください。
- 今までに挑戦したことを1つ教えてください。
- 好きな学科は何ですか。
- 高校では、何か委員会に所属していましたか。
- 部活動は何をやっていましたか。
- 志望動機をいってください。
- 第一希望のコースとその選んだ理由を言ってください。
- 志望する管区とその理由を教えてください。
- 管区とコースではどちらを優先しますか。
- 試験に不合格だったらどうしますか。
- 海上保安官の具体的な仕事内容を知っていますか。
- どのような仕事がしたいですか。
- 海上保安官のイメージを言ってください。
- 海上保安学校は厳しいですが、大丈夫ですか。
- 第十管区はどこにあるか知っていますか。
- 緊張していますか。
- 就職での面接は初めてですか。
- 合格通知に同封していた手引きはしっかり読みましたか。
- 海上保安庁のニュースで知っていることはありますか。
- 最近の関心事を教えてください。
- 最近気になるニュースとそれに対する意見を教えてください。
一般、航空課程他(9月試験)
- 志望動機を教えてください。
→なぜ〇〇課程を志望したのですか。 - 高校を卒業してから何をしていますか。
→大学へ進学しなかった理由は何ですか。 - 希望管区は決まっていますか。
→その理由はなぜですか。
→希望する管区に行けない場合はどうしますか。 - 今までの人生で一番印象に残っている経験はなんですか。
- 高校生活で一番の思い出は何ですか。
→そのときの出来事から何を学びましたか。 - 趣味はありますか。
→いつからやっていますか。 - 今後勉強してみたいことはありますか。
→なぜ英語を勉強したいと思ったのですか。
→英語を活かしてどんな仕事をしたいですか。 - 採用されたら希望する管区はありますか。
→第二希望、第三希望はどこですか。 - 志望動機をいってください。
→もう一度、自分の言葉で志望動機を言ってください。 - 海上保安庁の仕事はいつ知りましたか。
→興味をもったのも同じ時期ですか。
→どうやって調べましたか。
→いつから海上保安庁を目指していますか。 - 学生生活で印象に残っている出来事を教えてください。
- 最近関心のある出来事はありますか。
→なぜそれに関心をもったのですか。
→ほかにありますか。 - 海上保安庁のYoutubeを見たことはありますか。
→見てどう思いましたか。
→印象に残っている映像はありますか。 - 趣味と特技を教えてください。
→趣味をやっていて苦痛に感じたことはありますか。 - 長所は何ですか。
→もう少し具体的に教えてください。 - 今までの成功した経験は何がありますか。
→反対に失敗したことは何ですか。 - 最後に何か言いたいことはありますか
面接対策の中で最も不安になりやすいのが、「質問にどう答えたらよいか分からない」という点です。
そんな不安を感じている方のために、個別アドバイスが受けられるnoteをご用意しています。
このnoteでは以下のような内容を掲載しています:
- 過去に実際に出た質問内容一覧
- 面接カード添削
- 自己PR・志望動機の相談やアドバイス
「自分の言葉で伝えたい。でも、どう伝えるかが不安」という方は、ぜひ活用してみてください。
面接試験の対策方法
海上保安学校の面接対策を始めるときの手順を解説します。
過去の経験から自己PR・志望動機を考える
面接試験では、自己PRと志望動機を派生させた質問が問われます。
- 自己PR
- あなたの強み、長所と短所、趣味や特技など、自分自身の特性を明確に表現しましょう。過去の経験から得たスキルや成果を具体的なエピソードと共に説明することが大切です。
- 志望動機
- 海上保安官や公務員を目指す具体的な理由を深掘りしてください。海上保安官になりたいと思った背景や、実現したい目標、社会への貢献など、熱意を感じさせる内容を整理しておきましょう。
つまり、この2つをしっかり作り込んでおけば面接対策の80%は完成です。
定番の質問内容を把握する
面接試験の質問内容にも傾向があります。
- 基本的な質問事項が多いのか
- 時事的な質問は聞かれるのか
- 専門的な(海上保安業務に特化した)質問はあるのか
このような傾向を把握しておけば、面接の準備を効率よく進めることができます。
「公安系公務員の中でも海上保安官を志望する理由は?」や「成人年齢の引き上げについてどう思いますか?」といった専門的、時事的な質問が多ければ、そっちの知識も必要だとわかりますよね。
模範回答を練る
回答を作るときのポイントは、結論+理由(根拠)+具体例(体験談)のセットで考えること。
令和の面接では、1つの項目を掘り下げて受験者の特性を知る手法で行われます(コンピテンシー型)。なので、自分の回答に対して論理的に答えられないと評価は上がらないのです。
人に話す練習をする
自分で考えていることを分かりやすく伝えるのは難しいですよね。面接も同じです。
僕自身、毎年多くの自己PRや志望動機を見たり、聞いたりしますが、初っ端から理解できる内容はほとんどありません。せっかく面接カードに良い内容を書いているのに、自分の言葉で伝えられずに損している人を多く見てきました。
面接は、あなたの発言内容を聞いて第三者である面接官が客観的に評価します。なので、どんなにいいことを発言しても伝わらなければ意味がないのです。
恥ずかしがらずに自分の言葉でスラスラ喋れるまで練習してください。
客観的に考える
主観(自分の考え)でなく、客観(第三者目線)で推敲してください。
面接カードの内容や自分の発言(回答)を自己評価しても意味がないからです。結局は、面接官がどう評価・判断するかが重要なので、徹底して第三者に見てもらうことが大切です。
なお、練習相手は友達や家族でもいいですが、できるだけ経験者(予備校やその道のプロ)にもみてもらってください。
▼海上保安学校に合わせた面接指導をしています。スマホ1台、回数無制限で受けられるので、独りで対策している方は、ぜひ活用してほしいです。
面接試験の対策まとめ
今回は、海上保安学校における面接試験の概要・傾向から対策方法まで網羅的に解説してきました。
- 面接は全体の10〜20%の配点ですが、一定の基準を満たさなければ即不合格となることもある重要な試験です。
- 評価は「積極性」「堅実性」「判断力」「表現力」「態度」の5つの観点に基づいて行われます。
- 面接カードと実際の受け答えに一貫性があるか、志望理由に説得力があるかが鍵。
- 過去の質問例をもとにした想定問答、模擬面接での場慣れなど、“自分の言葉で伝える練習”が面接突破への最短ルートです。
面接は配点以上に重い試験です。油断せずに準備を始めましょう。
▼専門的な面接指導が必要な方はこちら
▼他にも海上保安学校の試験情報を知りたい方はこちら
