海上保安学校の第二次選考では、面接試験が行われます。
とはいえ、面接試験がどんな試験なのか、どういった質問が聞かれるのかわからないのではないでしょうか。
そこで本記事では、海上保安学校の面接に関する試験情報を網羅的にまとめています。
早いうちに面接試験を理解し、攻略できるように準備を始めましょう。
- 対象区分は特別、一般課程、航空課程、管制課程、海洋科学課程。
【海上保安学校】面接試験とは?
海上保安学校の面接試験とは、あなたの長所や強み、海上保安官になりたい理由(志望動機)などから、将来、海上保安官として相応しいかどうかを評価・判断する試験のことです。
一人20分の個人面接
実施形態は個人面接(面接官3人とあなた1人)、一人20分程度で行われます。
実施形態 | 個人面接 |
---|---|
試験時間 | 20分程度 |
面接官 | 3人 |
配点比率 | 1/4(航空、管制、海洋は2/8) |
評価基準は5段階(足切りあり)
以下の観点にそって、面接官それぞれがA~E(1~5)で評価をつけます。
項目 | 着眼点 |
---|---|
積極性 | ・率先してことに当たろうとするか,周りに頼ろうとするところはないか ・必要な自己主張ができるか,優柔不断なところはないか ・熱意や意欲を持ってものごとに取り組むか,気力が乏しいところはないか |
堅実性 | ・ものごとをまじめに考えるか,いい加減にとらえるところはないか ・ねばり強く努力するか,途中で投げ出すところはないか ・組織の中で確実な行動がとれるか,軽薄なところはないか |
判断力 | ・ものごとの判断は的確か,場当たりな判断をするところはないか ・注意力・集中力は十分か,うかつなところはないか ・状況をよく考えて判断するか,自分勝手な理解をするところはないか |
表現力 | ・質問に対する応答は的確か,的外れなところはないか ・話している内容に一貫性があるか,矛盾しているところはないか ・話し方がわかりやすく簡潔か,要領を得ないところはないか |
態度 | ・まじめに応答しているか,質問をはぐらかすところはないか ・動作はきちんとしているか,だらしのないところはないか ・落ち着いており安定感があるか,動揺しやすいところはないか |
最終的に面接官全員の評価を突き合わせて総合評価を決定。
面接評価がD、E評価は足切りとなり即不合格なので注意しましょう。
【海上保安学校】面接試験の過去問(質問)
海上保安学校の過去問をまとめています。
過去に海上保安学校を受験してきた方々から集めた質問内容を抜粋してまとめているので、参考にしてください。
面接試験の過去問(質問)|特別
- 自己PRをしてください。
- 今までに挑戦したことを1つ教えてください。
- 好きな学科は何ですか。
- 高校では、何か委員会に所属していましたか。
- 部活動は何をやっていましたか。
- 志望動機をいってください。
- 第一希望のコースとその選んだ理由を言ってください。
- 志望する管区とその理由を教えてください。
- 管区とコースではどちらを優先しますか。
- 試験に不合格だったらどうしますか。
- 海上保安官の具体的な仕事内容を知っていますか。
- どのような仕事がしたいですか。
- 海上保安官のイメージを言ってください。
- 海上保安学校は厳しいですが、大丈夫ですか。
- 第十管区はどこにあるか知っていますか。
- 緊張していますか。
- 就職での面接は初めてですか。
- 合格通知に同封していた手引きはしっかり読みましたか。
- 海上保安庁のニュースで知っていることはありますか。
- 最近の関心事を教えてください。
- 最近気になるニュースとそれに対する意見を教えてください。
- そのほかの質問内容や回答例は「【2024年版】海上保安学校(特別)面接対策の教科書【過去問と回答例】」でまとめています。
面接試験の過去問(質問)|一般、航空課程他
- 志望動機を教えてください。
→なぜ〇〇課程を志望したのですか。 - 高校を卒業してから何をしていますか。
→大学へ進学しなかった理由は何ですか。 - 希望管区は決まっていますか。
→その理由はなぜですか。
→希望する管区に行けない場合はどうしますか。 - 今までの人生で一番印象に残っている経験はなんですか。
- 高校生活で一番の思い出は何ですか。
→そのときの出来事から何を学びましたか。 - 趣味はありますか。
→いつからやっていますか。 - 今後勉強してみたいことはありますか。
→なぜ英語を勉強したいと思ったのですか。
→英語を活かしてどんな仕事をしたいですか。 - 採用されたら希望する管区はありますか。
→第二希望、第三希望はどこですか。 - 志望動機をいってください。
→もう一度、自分の言葉で志望動機を言ってください。 - 海上保安庁の仕事はいつ知りましたか。
→興味をもったのも同じ時期ですか。
→どうやって調べましたか。
→いつから海上保安庁を目指していますか。 - 学生生活で印象に残っている出来事を教えてください。
- 最近関心のある出来事はありますか。
→なぜそれに関心をもったのですか。
→ほかにありますか。 - 海上保安庁のYoutubeを見たことはありますか。
→見てどう思いましたか。
→印象に残っている映像はありますか。 - 趣味と特技を教えてください。
→趣味をやっていて苦痛に感じたことはありますか。 - 長所は何ですか。
→もう少し具体的に教えてください。 - 今までの成功した経験は何がありますか。
→反対に失敗したことは何ですか。 - 最後に何か言いたいことはありますか
- そのほかの質問内容や回答例は「【海上保安学校(船舶、航空他)】面接対策の教科書【過去質問と回答例】」でまとめています。
【海上保安学校】面接試験の対策方法
海上保安学校の面接対策を始めるときの手順を解説します。
海上保安学校の面接対策1|面接カードを作り込む
面接カードとは、面接試験で使用される資料のことです。
氏名や学歴などの基本情報にくわえ、志望動機や自己PRなど、面接官が「受験者はどんな人物なのか?」を見極めるための役割があります。実際の試験では、提出する面接カードに基づいて質問されるので、わかりやすくアピールできる内容を考えなくてはいけません。
面接カードの提出日
面接カードは、二次試験(面接)日に提出します。忘れないように、汚れないように、慎重に持っていきましょう。
なお、面接カードは一次合格発表後に人事院のHPからダウンロードします。
面接カードの内容
内容は毎年おなじです。
面接練習は面接カードがないとできないので、はやめに考えておくことが重要です。
面接カードの書き方は下記記事で解説しています!
海上保安学校の面接対策2|定番の質問内容を把握する
面接試験で問われる定番質問を把握しましょう。
なぜなら、筆記試験のように面接試験にも傾向があるからです。
- 基本的な質問事項が多いのか
- 時事的な質問は聞かれるのか
- 専門的な(海上保安業務に特化した)質問はあるのか
このような傾向を把握しておけば、面接の準備を効率よく進めることができます。
たとえば、「自己PRをしてください」や「志望動機は何ですか?」のような一般的な質問が多ければ、書店に売っている参考書を読み込んで対策できます。一方で、「公安系公務員の中でも海上保安官を志望する理由は?」や「成人年齢の引き上げについてどう思いますか?」といった専門的、時事的な質問が多ければどうでしょうか?
このような海上保安官に関連した質問や時事的な質問が多ければ、仕事内容や組織、社会情勢についても深く知っておく必要がありますよね。
無駄な時間を過ごさないためにも、よく出る定番質問に目を通し、傾向を押さえておきましょう。
海上保安学校の面接対策3|模範回答を練る
定番質問をもとに回答を作成しましょう。
回答を作るときのポイントは、結論+理由(根拠)+具体例(体験談)のセットで考えること。
たとえば、「あなたの長所は何ですか」と聞かれたら何と回答しますか?
- 「リーダーシップが取れる」
- 「責任感がある」
- 「計画的に行動できる」
これくらいなら、少し考えれば回答できると思います。
では、なぜ「それが長所なのですか?」とか、「どんなときに長所を活かせましたか」と理由や経験を聞かれたどう回答しますか?
何も考えていなければ、スラスラ答えることはできないと思います。しかし、面接官が一番聞きたいのは、ココ(理由や経験)なんですよね。自分の回答に対して論理的に答えられないと評価は上がらないのです。
ぜひ、時間をかけて自分自身をきちんと理解(自己分析)してください。
海上保安学校の定番質問や回答例は下記を参考にしてください。
海上保安学校の面接対策4|人に話す練習をする
ある程度、話す内容を考えたら第三者に聞いてもらいましょう。
自分で考えていることを分かりやすく伝えるのは難しいからです。
僕自身、毎年多くの自己PRや志望動機を見たり、聞いたりしますが、初っ端から理解できる内容はほとんどありません。せっかく面接カードに良い内容を書いているのに、自分の言葉で伝えられずに損している人を多く見てきました。
面接は、あなたの発言内容を聞いて第三者である面接官が客観的に評価します。なので、どんなにいいことを発言しても伝わらなければ意味がないのです。
恥ずかしがらずに自分の言葉でスラスラ喋れるまで練習してください。
海上保安学校の面接対策5|模擬面接は最低1回受ける
最後は、模擬面接を受けて実践力を鍛えましょう。
- 本番特有の緊張感
- 回答に困る深掘りポイント
- 客観的な評価
このように1人で面接練習をしていては気が付かない部分がたくさん発見できるからです。
練習相手は友達や家族でもいいですが、できるだけ経験者(予備校やその道のプロ)にもみてもらってください。
【海上保安学校】面接対策まとめ
海上保安学校に受かるには、面接試験の対策(攻略)が必要不可欠です。
面接対策には次のステップに沿って行動することがポイント。
早い段階から定番質問や回答を作り、自分の考えをわかりやすく話す(伝える)練習を繰り返すようにしましょう。
面接対策は筆記試験よりもやることが多く、上達するまでかなり時間が必要です。できるだけ早めに手をつけて攻略していきましょう!
今回ご紹介させていただいたのはほんの一例ですが、ぜひ取り入れていただければ幸いです。
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