試験対策を始めるにあたり、まず気になるのが「倍率」ですよね。正確な倍率を知ることは、試験の難易度を把握し、学習計画を立てるための第一歩です。
この記事では、海上保安大学校学生採用試験の倍率について、2025年度の最新データはもちろん、過去13年間の推移までわかります。
実は、近年の倍率は低下傾向にあり、本気で目指す人にとっては大きなチャンスです。さあ、正しい情報を手に入れて、ライバルに差をつける一歩を踏み出しましょう!
【最新】2025年度海上保安大学校学生採用試験の実施状況
まずは、最新の2025年度(令和7年実施)試験の実施状況から見ていきましょう。
出願者は45人増加
| 2025 | 2024 | 増減 | |
|---|---|---|---|
| 出願者数 | 365人 (92)人 | 321人 (73)人 | +45人 (+19)人 |
*( )内の数字は、女性を内数で示しています。
【過去】海上保安大学校学生採用試験の倍率推移
次に、海上保安大学校学生採用試験の全体像を把握するため、過去13年間の倍率の推移を見ていきましょう。
長期的な視点と短期的な視点の両方から、難易度の傾向を掴んでいきます。
全体の倍率推移
グラフを見ると、2013年度の7.9倍をピークに、近年は倍率が低下傾向にあることがわかりますね。特に直近2年間は2.7倍と、10年前と比べてかなり落ち着いています。
| 実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 実質倍率 |
| 2025 | |||
|---|---|---|---|
| 2024 | 236人 | 87人 | 2.7倍 |
| 2023 | 276人 | 101人 | 2.7倍 |
| 2022 | 321人 | 85人 | 3.8倍 |
| 2021 | 265人 | 90人 | 2.9倍 |
| 2020 | 284人 | 79人 | 3.6倍 |
| 2019 | 340人 | 72人 | 4.7倍 |
| 2018 | 386人 | 81人 | 4.8倍 |
| 2017 | 437人 | 81人 | 5.4倍 |
| 2016 | 405人 | 84人 | 4.8倍 |
| 2015 | 476人 | 82人 | 5.8倍 |
| 2014 | 507人 | 70人 | 7.2倍 |
| 2013 | 542人 | 69人 | 7.9倍 |
これは、少子化などの影響で公務員試験全体の受験者数が減少していることも背景にありますが、受験生にとっては「合格のチャンスが広がっている」と前向きに捉えることができるでしょう。
一次試験の倍率推移
教養試験や専門試験などの筆記試験が課される一次試験の状況です。
表を見ると、一次試験の倍率は例年およそ2.0倍前後で推移していることがわかります。
| 実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 一次倍率 |
| 2025 | |||
|---|---|---|---|
| 2024 | 236人 | 113人 | 2.1倍 |
| 2023 | 276人 | 133人 | 2.1倍 |
| 2022 | 321人 | 132人 | 2.4倍 |
| 2021 | 265人 | 152人 | 1.7倍 |
これは、受験者の約半数が筆記試験で不合格になることを意味しており、最終合格に向けた最初の大きな関門と言えるでしょう。
高校までに習う基礎的な学力が問われるため、まずはこの筆記試験を突破できるよう、しっかりと対策を進めることが重要ですね。
二次試験の倍率推移
次に、一次試験の合格者を対象に行われる二次試験の状況です。二次試験では、面接(人物試験)や体力検査、身体検査などが行われます。
二次試験の倍率は1.2〜1.4倍と、数字の上ではそれほど高くありません。
| 実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 二次倍率 |
| 2025 | |||
|---|---|---|---|
| 2024 | 106人 | 87人 | 1.2倍 |
| 2023 | 127人 | 101人 | 1.3倍 |
| 2022 | 107人 | 85人 | 1.3倍 |
| 2021 | 128人 | 90人 | 1.4倍 |
しかし、「倍率が低いから楽勝」と考えるのは早計です。この段階では、学力だけでは測れない「海上保安官としての適性」が厳しくチェックされます。
どんなに筆記試験の成績が良くても、面接での受け答えや、集団生活への適応力、海上保安官になりたいという強い意志が伝わらなければ、合格することは難しいでしょう。
倍率という数字以上に、あなたの人間性や熱意が問われる重要な試験なのです。
海上保安大学校は女性の倍率も低い?
「海の仕事は男性のイメージが強いけど、女性でも大丈夫かな?」と気になる女性の受験生も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、海上保安大学校は女性にも広く門戸が開かれており、倍率も全体の数字と大きくは変わりません。
| 実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 女性倍率 |
| 2024 | 55人 | 23人 | 2.4倍 |
|---|---|---|---|
| 2023 | 69人 | 32人 | 2.2倍 |
| 2022 | 87人 | 20人 | 4.4倍 |
| 2021 | 73人 | 26人 | 2.8倍 |
2024年度の女性の倍率は2.4倍。全体の倍率が2.7倍でしたので、性別による有利・不利はほとんどないと言えるでしょう。
近年、海上保安庁では女性職員の活躍の場がどんどん広がっており、巡視船の船長や航空機のパイロットとして最前線で働く女性も増えています。
体力的な不安などもあるかもしれませんが、それ以上に「日本の海を守りたい」という強い気持ちがあれば、性別に関係なく挑戦できる魅力的な職場ですよ。
海上保安大学校学生採用試験の倍率まとめ
今回は、海上保安大学校(本科)採用試験の倍率について、最新のデータや試験段階別の難易度を詳しく解説してきました。
最後に、重要なポイントを振り返りましょう。
- 最新の倍率は2.7倍。 過去10年以上で見ると低下傾向にあり、受験生にとっては挑戦しやすい状況。
- 最初の関門は一次試験。 倍率は約2倍で、受験者の半数がここでふるい落とされる。まずは筆記試験対策が最優先。
- 二次試験は人物重視。 倍率は低いものの、海上保安官としての熱意や適性が厳しく評価される。
- 女性の倍率も2.4倍と、男女差はほとんどない。
倍率という数字は、試験の難易度を測る一つの目安にはなりますが、それに一喜一憂しすぎる必要はありません。
大切なのは、この結果を冷静に受け止め、自分に何が足りないのかを分析し、合格に向けた計画を立てて着実に実行することです。
倍率が下がっている今は、まさしくチャンスです。この記事が、あなたの挑戦を後押しできれば幸いです。
▼海上保安大学校の試験内容や対策方法を以下の記事でまとめています。

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