刑務官採用試験の第二次選考では、面接試験が行われます。
とはいえ、面接試験がどんな試験なのか、どういった質問が聞かれるのかわからないのではないでしょうか。
そこで本記事では、刑務官採用試験の面接に関する試験情報を網羅的にまとめています。
早いうちに面接試験を理解し、攻略できるように準備を始めましょう。
- 対象区分は高卒・大卒、社会人、武道。
【刑務官採用試験】面接試験とは?
刑務官採用試験の面接試験とは、あなたの長所や強み、刑務官になりたい理由(志望動機)などから、将来、刑務官として相応しいかどうかを評価・判断する試験のことです。
刑務官採用試験の面接は一人20分の個人面接
刑務官採用試験の面接形態は個人面接(面接官3人とあなた1人)です。
試験時間は一人20分程度で行われます。
実施形態 | 個人面接 |
---|---|
試験時間 | 20分程度 |
面接官 | 3人 |
配点比率 | 2/7 |
刑務官採用試験の面接評価は5段階(足切りあり)
刑務官採用試験の面接試験は、以下の基準(着眼点)に沿って判定されます。
項目 | 着眼点 |
---|---|
積極性 | ・自ら課題解決に当たれるか。 ・必要な自己主張ができるか。 ・やる気を持って、物事に取り込めるか。 |
堅実生 | ・真面目で、中途半端なところはないか。 ・粘り強く物事を進めることができるか。 ・組織の一員として自覚を持って行動できるか。 |
判断力 | ・物事を的確に判断できる。 ・集中して物事に取り組める。 ・冷静に状況を判断できる。 |
表現力 | ・質問に対する応答は的確か,的外れなところはないか ・話している内容に一貫性があるか,矛盾しているところはないか ・話し方がわかりやすく簡潔か,要領を得ないところはないか |
態度 | ・まじめに応答しているか,質問をはぐらかすところはないか ・動作はきちんとしているか,だらしのないところはないか ・落ち着いており安定感があるか,動揺しやすいところはないか |
3人の面接官それぞれが項目ごとにa~eの5段階で評価を行い、最終的にA~Eの総合判定をつけます。
面接評価がD、E評価は足切りとなり即不合格なので注意しましょう。
【刑務官採用試験】面接試験の過去問
刑務官採用試験の過去問をまとめています。
過去に刑務官採用試験を受験してきた方々から集めた質問内容を抜粋してまとめているので、参考にしてください。
刑務官採用試験の面接|過去の質問一覧
- 緊張していますか。
- 志望動機を言ってください。
⇒なぜ、数ある公務員の中でも刑務官を志望するのですか。 - 全国転勤は大丈夫ですか。
- 高校生活で印象に残っている出来事を教えてください。
- 高校を卒業してからは何をやっていましたか。
- 受験者は怖い人も多いですが大丈夫ですか。
- 得意なことと不得意なことを教えてください。
⇒得意なことを仕事にどう活かしますか。 - 趣味はありますか。
- 会場までどうやって来ましたか。
- 刑務官の他に受けている公務員試験はありますか。
- なぜ刑務官を志望するのですか。
- 最近気になっていることはありますか。
⇒それはなぜ気になっているのですか。
⇒他に気になったことはありますか。 - 大学生活で心掛けていたことはありますか。
- ストレスは溜まりやすいですか。
⇒どうやってストレス発散していますか。 - コロナ禍で注意していたことはありますか。
- 自己PRを言ってください。
- 昨日は眠れましたか。
- このような面接は初めてですか。
⇒面接練習はどこでやっていましたか。 - 志望動機を言ってください。
- 刑務官の仕事内容をどのくらい知っていますか。
- 今までに苦労した経験を教えてください。
- 仕事では夜勤もありますが大丈夫ですか。
- 辛い仕事も多いですが大丈夫ですか。
- 刑務官になることを誰かに相談していますか。
⇒親は刑務官になることをどのように思っていますか。 - 最後に何か質問はありますか。
- そのほかの質問内容や回答例は「【刑務官採用】面接対策の教科書【過去質問と回答例】」でまとめています。
【刑務官採用試験】面接試験の対策方法
刑務官採用試験の面接対策を始めるときの手順を解説します。
刑務官採用試験の面接対策1|面接カードを作り込む
面接カードとは、面接試験で使用される資料のことです。
氏名や学歴などの基本情報にくわえ、志望動機や自己PRなど、面接官が「受験者はどんな人物なのか?」を見極めるための役割があります。
実際の試験では、提出する面接カードに基づいて質問されるので、わかりやすくアピールできる内容を考えなくてはいけません。
面接カードの内容
内容は毎年おなじです。
面接練習は面接カードがないとできないので、はやめに考えておくことが重要です。
- 面接カードの書き方は「【刑務官採用】面接対策の教科書【過去質問と回答例】」で解説しています!
刑務官採用試験の面接対策2|定番の質問内容を把握する
面接試験で問われる定番質問を把握しましょう。
なぜなら、筆記試験のように面接試験にも傾向があるからです。
- 基本的な質問事項が多いのか
- 時事的な質問は聞かれるのか
- 専門的な(刑務官の業務に特化した)質問はあるのか
このような傾向を把握しておけば、面接の準備を効率よく進めることができます。
たとえば、「自己PRをしてください」や「志望動機は何ですか?」のような一般的な質問が多ければ、書店に売っている参考書を読み込んで対策できます。
一方で、「公安系公務員の中でも刑務官を志望する理由は?」や「刑務所内での再犯防止プログラムについてどう思いますか?」といった専門的、時事的な質問が多ければどうでしょうか?
このような刑務官に関連した質問や時事的な質問が多ければ、仕事内容や組織、社会情勢についても深く知っておく必要がありますよね。
無駄な時間を過ごさないためにも、よく出る定番質問に目を通し、傾向を押さえておきましょう。
刑務官採用試験の面接対策3|模範回答を練る
定番質問をもとに回答を作成しましょう。
回答を作るときのポイントは、結論+理由(根拠)+具体例(体験談)のセットで考えること。
たとえば、「自分の強みは何ですか?」と聞かれた場合、どう答えますか?
- 「協調性がある」
- 「問題解決能力が高い」
- 「コミュニケーション能力に優れている」
このような回答は、比較的簡単に思い浮かぶでしょう。
しかし、「なぜそれが強みなのですか?」や「具体的にどのような場面でその強みを発揮しましたか?」といった理由や経験について問われた場合、どう答えますか?
もし、事前に何も考えていなければ、すぐに答えるのは難しいかもしれません。しかし、面接官が最も知りたいのは、この「理由や経験」の部分なのです。
自分の回答に対して論理的に答えられなければ、評価は上がりません。
そのため、時間をかけて自己分析を行い、自分自身をしっかりと理解しておくことが必要です。
刑務官採用試験の面接対策4|人に話す練習をする
ある程度、話す内容を考えたら第三者に聞いてもらいましょう。
自分で考えていることを分かりやすく伝えるのは難しいからです。
僕自身、毎年多くの自己PRや志望動機を見たり、聞いたりしますが、初っ端から理解できる内容はほとんどありません。せっかく面接カードに良い内容を書いているのに、自分の言葉で伝えられずに損している人を多く見てきました。
面接は、あなたの発言内容を聞いて第三者である面接官が客観的に評価します。なので、どんなにいいことを発言しても伝わらなければ意味がないのです。
恥ずかしがらずに自分の言葉でスラスラ喋れるまで練習してください。
刑務官採用試験の面接対策5|模擬面接は最低1回受ける
最後は、模擬面接を受けて実践力を鍛えましょう。
- 本番特有の緊張感
- 回答に困る深掘りポイント
- 客観的な評価
このように1人で面接練習をしていては気が付かない部分がたくさん発見できるからです。
練習相手は友達や家族でもいいですが、できるだけ経験者(予備校やその道のプロ)にもみてもらってください。
【刑務官採用試験】面接対策まとめ
刑務官採用試験に受かるには、面接試験の対策(攻略)が必要不可欠です。
面接対策には次のステップに沿って行動することがポイント。
早い段階から定番質問や回答を作り、自分の考えをわかりやすく話す(伝える)練習を繰り返すようにしましょう。
面接対策は筆記試験よりもやることが多く、上達するまでかなり時間が必要です。できるだけ早めに手をつけて攻略していきましょう!
今回ご紹介させていただいたのはほんの一例ですが、ぜひ取り入れていただければ幸いです。
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