刑務官採用試験の面接対策!過去問(質問例)と面接カードの重要性

刑務官採用試験の面接

刑務官採用試験で合否を左右する最大の関門——それが「面接」です。

特に刑務官では、「人柄」や「現場での信頼性」を重視する傾向が強く、学力以上に“その人らしさ”が評価されます。

👨‍🦱「面接でどんな質問をされるのか不安…」

👨‍🦱「どんな対策をすればいいのか分からない…」

そんな不安や疑問を抱える方のために、本記事では刑務官採用試験の面接試験の特徴や評価基準、過去の質問例、効果的な対策方法までをわかりやすく解説します。

これから受験を考えている方も、すでに準備を始めている方も、ぜひ本記事を参考にして、納得できる面接対策を進めてくださいね!

本記事の内容は、刑務官採用試験を実際に受験した方々からの報告人事院の資料をもとに作成しています。できる限り正確な情報提供を心がけていますが、年度や実施回によって形式やテーマが一部異なる可能性もあります。ご自身でも最新の募集要項・試験案内をご確認のうえ、参考としてご活用ください。

江本

高卒・大卒、社会人、武道共通の内容です!

目次

面接試験の概要

刑務官採用試験の面接試験は、自己PRや志望動機から刑務官としての適性や素質、人間性などを評価・判断する人物試験です。

志望理由や自己アピールといった基本的な質問に加え、「現場でどう行動できるか」という実践力が問われます。

  • 以下の情報は2024(令和6)年度受験者の報告をもとに作成しています。年度によって変更される可能性があるため、最新の実施要項も併せてご確認ください。
項目試験の概要
実施形式個人面接
試験時間20分
面接官3人
評価観点・積極性
・堅実性
・判断力
・表現力
・態度
配点比率2/7

面接試験の評価基準

刑務官採用試験の面接試験では、以下の観点から5段階で評価が行われます。

  • 積極性
  • 堅実性
  • 判断力
  • 表現力
  • 態度

積極性

  • 自ら課題解決に当たれるか。
  • 必要な自己主張ができるか。
  • やる気を持って、物事に取り込めるか。

堅実性

  • 真面目で、中途半端なところはないか。
  • 粘り強く物事を進めることができるか。
  • 組織の一員として自覚を持って行動できるか。

判断力

  • 物事を的確に判断できる。
  • 集中して物事に取り組める。
  • 冷静に状況を判断できる。

表現力

  • 質問に対する応答は的確か,的外れなところはないか
  • 話している内容に一貫性があるか,矛盾しているところはないか
  • 話し方がわかりやすく簡潔か,要領を得ないところはないか

態度

  • まじめに応答しているか,質問をはぐらかすところはないか
  • 動作はきちんとしているか,だらしのないところはないか
  • 落ち着いており安定感があるか,動揺しやすいところはないか

最終的にA~Eの総合判定をつけます。

江本

D、E評価は足切り(一発不合格)なので注意しましょう。

面接カードの重要性

刑務官採用試験の面接において、面接官が受験者の人柄や考え方を判断するための重要な手がかりとなるのが「面接カード」です。

事前に提出した面接カードをもとに質問や評価が行われるため、単なる書類ではなく、「自分の考えを伝えるための土台」として非常に大きな役割を担っています。

面接カードの内容

刑務官採用試験では、面接試験日に以下のような面接カードを持参・提出します。

刑務官採用試験の面接カード(2024年度版)
刑務官採用試験の面接カード(2024年度版)

これらの内容は、当日の面接で質問されるポイントに直結しており、「面接の設計図」と言っても過言ではありません。

書き方で合否が分かれることも

同じような内容でも、文章構成や言葉の選び方によって「伝わり方」は大きく変わります。

たとえば以下のような内容は、面接官に「説得力がない」「中身が薄い」と受け取られ、評価につながりにくくなってしまいます。

  • 「何を伝えたいか」がはっきりしない曖昧な文章
  • 実体験が乏しく、抽象的な表現ばかり
  • 志望動機や自己アピールに一貫性がない

そのため、面接カードは単に提出すればよいのではなく、「自分らしさ」と「志望動機」が明確に伝わる構成で仕上げることが重要です。

面接カードの指導や自己PR・志望動機の相談がしたい方は、下記のnoteも読んでおくといいでしょう。

面接試験の過去問(質問例)

刑務官採用試験の面接試験では、毎年さまざまな角度から質問が投げかけられます。

ここでは、実際に過去の受験者から報告された質問を抜粋して紹介します。想定外の質問にも柔軟に対応できるよう、「考えの引き出し」を増やしておくことが合格への近道です。

  • 緊張していますか。
  • 志望動機を言ってください。
    ⇒なぜ、数ある公務員の中でも刑務官を志望するのですか。
  • 全国転勤は大丈夫ですか。
  • 高校生活で印象に残っている出来事を教えてください。
  • 高校を卒業してからは何をやっていましたか。
  • 受験者は怖い人も多いですが大丈夫ですか。
  • 得意なことと不得意なことを教えてください。
    ⇒得意なことを仕事にどう活かしますか。
  • 趣味はありますか。
  • 会場までどうやって来ましたか。
  • 刑務官の他に受けている公務員試験はありますか。
  • なぜ刑務官を志望するのですか。
  • 最近気になっていることはありますか。
    ⇒それはなぜ気になっているのですか。
    ⇒他に気になったことはありますか。
  • 大学生活で心掛けていたことはありますか。
  • ストレスは溜まりやすいですか。
    ⇒どうやってストレス発散していますか。
  • コロナ禍で注意していたことはありますか。
  • 自己PRを言ってください。
  • 昨日は眠れましたか。
  • このような面接は初めてですか。
    ⇒面接練習はどこでやっていましたか。
  • 志望動機を言ってください。
  • 刑務官の仕事内容をどのくらい知っていますか。
  • 今までに苦労した経験を教えてください。
  • 仕事では夜勤もありますが大丈夫ですか。
  • 辛い仕事も多いですが大丈夫ですか。
  • 刑務官になることを誰かに相談していますか。
    ⇒親は刑務官になることをどのように思っていますか。
  • 最後に何か質問はありますか。

自身の体験や具体的な対応例を交えながら、評価基準と関連づけて答えることがポイントです。また、自分の課題や成長意欲についても、前向きに語る姿勢が好印象につながります。


面接対策を進めるうえで、これらの質問項目について「自分ならどうするか」「どんな考えがあるか」を具体的なエピソードや経験と結びつけて語る練習をしましょう。

さらに過去問を知りたい方・自己PRや志望動機の相談をしたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。

面接試験の対策方法

刑務官採用試験の面接対策は、早ければ早いほど合格に近づくといっても過言ではありません。

年々、「人物評価」の重要性が増しており、「人柄や経験」「コミュニケーション能力」などが、筆記以上に重視される傾向があります。

面接試験の対策は次の手順に従って行います。

①過去の経験から自己PR・志望動機を考える

自己PRあなたの強み、長所と短所、趣味や特技など、自分自身の特性を明確に表現しましょう。過去の経験から得たスキルや成果を具体的なエピソードと共に説明することが大切です。
志望動機刑務官や公務員を目指す具体的な理由を深掘りしてください。刑務官になりたいと思った背景や、実現したい目標、社会への貢献など、熱意を感じさせる内容を整理しておきましょう。

面接では、この2つを派生させた質問が問われます。逆に言うと、この2つをしっかり作り込んでおけば面接対策の80%は完成です。

それだけ重要なので、時間をかけて作り込みましょう。

自己PR・志望動機の相談がしたい方は、下記のnoteも読んでおくといいでしょう。

②定番の質問内容を把握する

面接試験で問われる定番質問を把握しましょう。

なぜなら、筆記試験のように面接試験にも傾向があるからです。

  • 基本的な質問事項が多いのか
  • 時事的な質問は聞かれるのか
  • 専門的な(刑務官の業務に特化した)質問はあるのか

このような傾向を把握しておけば、面接の準備を効率よく進めることができます。

たとえば、「自己PRをしてください」や「志望動機は何ですか?」のような一般的な質問が多ければ、書店に売っている参考書を読み込んで対策できます。

一方で、「公安系公務員の中でも刑務官を志望する理由は?」や「刑務所内での再犯防止プログラムについてどう思いますか?」といった専門的、時事的な質問が多ければどうでしょうか?

このような刑務官に関連した質問や時事的な質問が多ければ、仕事内容や組織、社会情勢についても深く知っておく必要がありますよね。

無駄な時間を過ごさないためにも、よく出る定番質問に目を通し、傾向を押さえておきましょう。

③模範回答を練る

定番質問をもとに回答を作成しましょう。

回答を作るときのポイントは、結論+理由(根拠)+具体例(体験談)のセットで考えること。

たとえば、「自分の強みは何ですか?」と聞かれた場合、どう答えますか?

  • 「協調性がある」
  • 「問題解決能力が高い」
  • 「コミュニケーション能力に優れている」

このような回答は、比較的簡単に思い浮かぶでしょう。

しかし、「なぜそれが強みなのですか?」や「具体的にどのような場面でその強みを発揮しましたか?」といった理由や経験について問われた場合、どう答えますか?

もし、事前に何も考えていなければ、すぐに答えるのは難しいかもしれません。しかし、面接官が最も知りたいのは、この「理由や経験」の部分なのです。

自分の回答に対して論理的に答えられなければ、評価は上がりません。

そのため、時間をかけて自己分析を行い、自分自身をしっかりと理解しておくことが必要です。

④人に話す練習をする

ある程度、話す内容を考えたら第三者に聞いてもらいましょう。

自分で考えていることを分かりやすく伝えるのは難しいからです。

僕自身、毎年多くの自己PRや志望動機を見たり、聞いたりしますが、初っ端から理解できる内容はほとんどありません。せっかく面接カードに良い内容を書いているのに、自分の言葉で伝えられずに損している人を多く見てきました。

面接は、あなたの発言内容を聞いて第三者である面接官が客観的に評価します。なので、どんなにいいことを発言しても伝わらなければ意味がないのです。

恥ずかしがらずに自分の言葉でスラスラ喋れるまで練習してください。

⑤模擬面接は最低1回受ける

最後は、模擬面接を受けて実践力を鍛えましょう。

  • 本番特有の緊張感
  • 回答に困る深掘りポイント
  • 客観的な評価

このように1人で面接練習をしていては気が付かない部分がたくさん発見できるからです。

練習相手は友達や家族でもいいですが、できるだけ経験者(予備校やその道のプロ)にもみてもらってください。

面接試験まとめ

面接対策を始める時期は早ければ早いほど良いと覚えておいてください。

というのも、筆記試験で点数が取れても面接試験で評価がもらえないと一発アウトだからです。なので、筆記試験の合格発表後に、少し面接練習をしたくらいでは高評価をもらうことができません。

面接対策には次の手順に沿って行動することがポイント。

早い段階から定番質問や回答を作り、自分の考えをわかりやすく話す(伝える)練習を繰り返すようにしましょう。

面接対策は筆記試験よりもやることが多く、上達するまでかなり時間が必要です。できるだけ早めに手をつけて攻略していきましょう!

面接試験の過去問を知りたい方・自己PRや志望動機の相談をしたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。

その他、刑務官採用試験の内容は以下の記事でまとめています

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