航空管制官採用試験について、「何割取れば合格できるの?」「平均点は何点?」「合格者はどうやって決まるの?」といった疑問を抱える方は少なくありません。
本記事では、過去3年分の合格最低点を整理しながら、試験ごとの合格者の決定方法や仕組みもあわせて解説します。
ボーダーラインを知ることで、戦略的な学習計画を立てることが可能になりますよ!
合格最低点(ボーダーライン)
航空管制官採用試験の合格最低点(ボーラーライン)をまとめています。
第1次試験の標準点表も掲載しているので、「どの試験で何点取れれば合格できるのか」の参考にしてください。
2024(令和6)年度
選考 | 合格点 | 標準点表 |
---|---|---|
一次試験 | 297点 | |
二次試験 | 520点 | * |
三次試験 | 520点 | * |
2023(令和5)年度
選考 | 合格点 | 標準点表 |
---|---|---|
一次試験 | 302点 | |
二次試験 | 526点 | * |
三次試験 | 541点 | * |
2022(令和4)年度
選考 | 合格点 | 標準点表 |
---|---|---|
一次試験 | 321点 | |
二次試験 | 541点 | * |
三次試験 | 555点 | * |
- 外国語試験(聞き取り、面接)は点数化ができないため標準点表を作成していません。
- 出典:人事院ホームページ(https://www.jinji.go.jp)
合格者の決定方法
航空管制官採用試験の合格者は、各試験種目の成績を総合して決定されます。
- 受験者の筆記試験及び外国語試験(面接)の得点は、各試験種目の素点(多肢選択式試験の場合は正解数、外国語試験(聞き取り)又は外国語試験(面接)の場合は複数の評価者による評点を総合した値)ではなく、試験種目ごとに平均点、標準偏差を用いて算出した「標準点」として合否を決定します。なお、標準点は小数点以下を切り捨てます。
- 人物試験においては、各受験者についてA~Eの5段階で評価し、この評価結果が正規分布するものとみなして、各段階の標準点を算出しています。
- 適性試験Ⅱ部、身体検査及び身体測定においては、得点を算出せず、合否の判定のみを行います。
第1次試験合格者の決定方法
基礎能力試験、適性試験Ⅰ部及び外国語試験(多肢選択式)において基準点以上である者について、これらの試験種目の標準点を合計した得点に基づいて第1次試験合格者を決定します。なお、一次試験で実施している「外国語試験(聞き取り)」は、一次試験合格者を対象に評定しています。
標準点の算出方法

たとえば2024年度の一次試験で「基礎能力試験14点、外国語試験16点、適性試験15点」の場合、標準点は229点となります。


合格点は297点だったから、この点数だと不合格…。
<参考データ>
配点比率
試験種目 | 配点比率 |
---|---|
基礎能力試験 | $$\frac{2}{12}$$ |
適性試験Ⅰ | $$\frac{2}{12}$$ |
外国語試験 (多肢選択式) | $$\frac{3}{12}$$ |
外国語試験 (聞き取り) | $$\frac{1}{12}$$ |
外国語試験 (面接) | $$\frac{1}{12}$$ |
人物試験 | $$\frac{3}{12}$$ |
平均点
試験種目 | 2024 | 2023 | 2022 |
---|---|---|---|
基礎能力試験 | 16.661 (4.498) | 21.096 (5.471) | 20.467 (5.466) |
適性試験Ⅰ | 37.301 (15.550) | 31.612 (15.720) | 37.883 (14.681) |
外国語試験 (多肢選択式) | 17.890 (6.366) | 15.828 (5.792) | 16.479 (4.884) |
外国語試験 (聞き取り) | 61.305 (10.749) | 79.659 (12.173) | 67.448 (10.819) |
外国語試験 (面接) | 26.751 (6.911) | 26.178 (7.215) | 26.583 (6.732) |
- ( )内の数値は標準偏差です。
第2次試験合格者の決定方法
外国語試験(聞き取り)及び外国語試験(面接)において基準点以上であり、かつ、人物試験においてA~Cの評価である者について、基礎能力試験、適性試験Ⅰ部、外国語試験(多肢選択式)、外国語試験(聞き取り)、外国語試験(面接)及び人物試験の標準点を合計した得点に基づいて二次試験合格者を決定します。



基準点は外国語試験(聞き取り)40点、外国語試験(面接)16点です!
第3次試験合格者の決定方法
適性試験Ⅱ部、身体検査及び身体測定に合格した者について、基礎能力試験、適性試験Ⅰ部、外国語試験(多肢選択式)、外国語試験(聞き取り)、外国語試験(面接)及び人物試験の標準点を合計した得点に基づいて最終合格者を決定します。
<参考データ>
総合判定 | A | B | C | D | E |
---|---|---|---|---|---|
2024 | 205点 | 160点 | 115点 | – | – |
2023 | 197点 | 155点 | 110点 | – | – |
2022 | 199点 | 156点 | 112点 | – | – |
合格最低点まとめ
航空管制官採用試験の合格点は、採用人数や問題レベルによって変動するため確かなことはいえませんが、最終合格も視野に入れるなら6~7割が一つの目安となります。
そこまでレベルの高い試験ではありませんが、対策しないといけないことは山積みなので、きちんと出題傾向を理解して効率よく勉強してください。
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