東京都庁職員採用試験の二次試験で行われれる面接試験。
- 「どんなことを聞かれるんだろう?」
- 「何から対策すればいいか分からない…」
そんな不安を感じていませんか?
この記事では、東京都職員三類(高卒程度)の面接について、必要な情報を網羅的に解説します。
早めに正しい対策を始め、自信を持って本番に臨みましょう。
東京都庁三類(高卒)面接の概要と評価ポイント
まずは、面接試験がどのようなものか、全体像を把握することから始めましょう。
面接官が何を知りたいのか、評価のポイントはどこにあるのかを理解することが、対策の第一歩です。
面接試験の基本情報(時間・面接官の人数)
東京都庁三類の面接は、受験者1名に対して複数の面接官で行われる個別面接です。
基本的な情報は以下の通りです。
試験時間 | 25〜30分 |
---|---|
面接官 | 3人 |
求める人材 | ・高い志と豊かな感性を持った人材 ・進取の気性に富み、自ら課題を見つけ、進んで行動する力を持った人材 ・都民から信頼され、協力して仕事を進める力を持った人材 ・困難な状況に立ち向かい、自ら道を切り拓く力を持った人材 |
合格のカギを握る「4つの求める人材像」とは
面接は、あなたが「東京都職員としてふさわしい人物か」を評価する試験です。
その評価基準となるのが、東京都が公式に示している「求める人材像」です。
- ■ 高い志と豊かな感性を持った人材
-
都民のために貢献したいという強い意欲と、多様な価値観を理解する姿勢が求められます。
- ■ 進取の気性に富み、自ら課題を見つけ、進んで行動する力を持った人材
-
現状に満足せず、より良くしようと主体的に考え、行動できる力です。
- ■ 都民から信頼され、協力して仕事を進める力を持った人材
-
誠実な姿勢で都民と向き合い、周囲と連携して業務を遂行する協調性です。
- ■ 困難な状況に立ち向かい、自ら道を切り拓く力を持った人材
-
粘り強く物事に取り組み、困難な課題も乗り越えていく精神的な強さです。
面接での回答は、すべてこれらの人材像に結びついているかを意識することが極めて重要です。
自分の経験や長所を、これらの要素と関連付けてアピールしましょう。
【頻出】東京都庁三類(高卒)面接の過去問(質問例)
次に、実際の面接でどのような質問がされているのか、過去の傾向を見ていきましょう。
質問は大きく3つのカテゴリに分けられます。
自己PR・人柄に関する質問
あなた自身の長所や短所、個性について問う質問です。
- 1分間で自己PRをしてください。
- あなたの長所と短所を教えてください。
- あなたの長所を仕事にどう活かせますか。
- 今、一番欲しいものは何ですか。
志望動機・都職員への理解度に関する質問
「なぜ公務員なのか」「なぜ東京都なのか」という熱意や本気度を測る質問です。
- 志望動機を教えてください。
- いつから公務員を目指していましたか。
- 東京都職員の仕事で知っていることはありますか。
- どのような職員になりたいですか。
経験・価値観に関する質問
あなたの行動特性や考え方、ストレス耐性を確認するための質問です。
- 今までに力を入れて取り組んだことを教えてください。
- 意見が対立したらどうしますか。
- あなたの意見を上司が取り入れてくれなかったらどうしますか。
- 気になるニュースはありますか。
これらの質問に対して、一貫性のある回答ができるよう、入念な自己分析が必要です。
このほかの質問例や模範回答例は、下記の記事でもまとめています。
戦略的に作成!面接カードの重要性と入手方法
面接対策と切っても切れないのが「面接カード」です。
これは、期日内に提出する、あなたのプロフィールシートのようなものです。
面接カードは「質問の設計図」である
面接官は、この面接カードに書かれた内容をもとに質問を展開します。
つまり、面接カードは「面接官にここを聞いてほしい」とアピールするための設計図なのです。
- あなたがこれまで力を入れて取り組んだことや、興味を持っていることについて書いてください。(300 字以内)
- 最近関心を持ったこと(時事問題等)と、そのことに対するあなたの意見を書いてください。(300 字以内)
- 東京都を志望した理由について書いてください。(350 字以内)
- 東京都に採用されたらやってみたいことについて、具体的に書いてください。(450 字以内)
- 希望する行政分野を選択してください。(最大2つまで)
ただ正直に書くだけでなく、「この経験を書けば、自分の強みである◯◯について質問してもらえるだろう」といった戦略的な視点で作成することが、合格への近道です。
提出期限は令和7年9月18日(木曜日)から令和7年10月15日(水曜日)15時までと限られています。あらかじめ書く内容を練っておき、スムーズに作成できるように準備しましょう。
下記記事では面接カードの添削・アドバイスを行なっています。一人で考えるのが苦手な方は活用してください。
合格者が実践する!面接対策5つのステップ
それでは、具体的に何から手をつければ良いのか、面接対策の手順を5つのステップで解説します。
STEP1:核となる「自己PR・志望動機」を言語化する
面接対策の8割は、この「自己PR」と「志望動機」を固める作業で決まります。
なぜなら、他の多くの質問は、この2つから派生したものだからです。
自己PR
自分自身の強み、長所・短所、趣味・特技などを洗い出し、それを裏付ける具体的なエピソードを整理します。
志望動機
「なぜ公務員なのか」「なぜ数ある自治体の中で東京都なのか」「都職員として何をしたいのか」を明確に言語化します。
時間をかけてでも、誰が聞いても納得できるレベルまで作り込みましょう。
▼自己PRや志望動機が上手に作れない方は、以下の記事も活用してください。
STEP2:過去問から質問の意図を読み解く
次に、先ほど紹介した過去問に目を通し、「面接官はなぜこの質問をするのか?」という意図を考えてみましょう。
例えば、「意見が対立したらどうしますか?」という質問の裏には、「協調性や柔軟性があるか」「冷静に問題解決を図れるか」を知りたいという意図が隠されています。
質問の意図を理解することで、的外れな回答を防ぎ、評価される答え方ができるようになります。
STEP3:結論ファーストで回答を組み立てる
回答を作成する際は、必ず「結論→理由→具体例」の順番で構成しましょう。これは、面接官にあなたの考えを最も分かりやすく、論理的に伝えるための基本技術です。
- 【結論】 私の長所は、目標達成に向けた計画性と実行力です。
- 【理由】 文化祭の実行委員を務めた際、クラスの出し物を成功させるという目標に対し、まず綿密な準備計画を立てました。
- 【具体例】 具体的には、役割分担、スケジュール管理、予算管理の3つの軸でタスクを細分化し、日々の進捗を確認することで、計画通りに準備を進めることができました。その結果、当日は大きなトラブルもなく、多くの来場者に楽しんでもらうことができました。
このように構成することで、あなたの長所が単なる自己評価ではなく、事実に基づいたものであると説得力を持って伝えられます。
STEP4:声に出して話す練習を繰り返す
回答の骨子が固まったら、次はそれを自分の言葉でスムーズに話す練習です。頭の中で考えているだけと、実際に声に出すのとでは大きな違いがあります。
最初は棒読みでも構いません。家族や先生、友人に聞いてもらい、分かりにくい点がないかフィードバックをもらうことが非常に効果的です。
せっかく良い内容を考えても、相手に伝わらなければ意味がありません。自信を持って話せるようになるまで、繰り返し練習しましょう。
STEP5:模擬面接で客観的なフィードバックを得る
最後の仕上げとして、最低1回は模擬面接を経験しましょう。本番さながらの環境に身を置くことで、一人での練習では気づけない多くの発見があります。
- 本番特有の緊張感への慣れ
- 想定外の深掘り質問への対応力
- 話し方や表情、姿勢などの客観的な評価
練習相手は、学校の先生や予備校の講師など、経験豊富な第三者に依頼するのが理想です。本番で実力を100%発揮するために、必ず実践練習を取り入れましょう。
まとめ:今日から始める東京都庁三類(高卒)面接対策
今回は、東京都庁三類(高卒)の面接対策について、網羅的に解説しました。
面接は、筆記試験と違って正解が一つではありません。しかし、評価されるポイントや、対策の正しい手順は明確に存在します。
- 自己PR・志望動機を徹底的に作り込む
- 定番の質問を把握し、回答の意図を考える
- 結論ファーストで模範回答を練り上げる
- 繰り返し声に出して話す練習をする
- 最低1回は模擬面接で実践力を養う
筆記試験の合格発表を待ってから対策を始めては、時間が足りません。面接で高評価を得るためには、早期からの準備が不可欠です。
面接対策の第一歩は、自分自身を深く知ることから始まります。
まずはこの記事で紹介した過去問を参考に、あなたの強みや経験を書き出すことから始めてみましょう!
▼東京都三類の概要や対策は以下の記事でもまとめています。
▼自己PRや志望動機が上手に作れない方は、以下の記事も活用してください。
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