【税務職員採用試験】作文の完全対策|過去問テーマと書き方

【税務職員(高卒)】作文試験の傾向と対策

本記事では、税務職員採用試験(高卒程度)の作文試験に特化して、あなたのあらゆる疑問や不安を解消していきます。

  「税務職員の作文って、どんなテーマが出て、何を書けばいいんだろう…」

  「文章を書くのが苦手だから、対策の方法が全くわからない…」

  「作文で評価されるポイントや、逆に足切りされるNG例が知りたい!」

このような悩みを抱えて、対策を後回しにしていませんか?

税務職員採用試験において、作文は配点こそありませんが、合否を左右する非常に重要な科目です。

※作文試験は第一次選考の一部です。税務職員採用試験の全体像(試験日程や他の科目など)をまず把握したい方は、こちらのまとめ記事からご覧ください。
【2025年受験対策】税務職員採用試験の難易度と試験内容

正しい対策を知らないまま本番に臨み、筆記試験はできたのに作文で不合格…という悔しい思いをする受験生は少なくありません。

でも、安心してください。この記事を最後まで読めば、税務職員の作文試験に関する全ての情報が手に入り、今日から何をすべきかが明確になります。

過去問の傾向から合格レベルの模範解答、そして具体的な学習ステップまで、あなたの不安を自信に変えるための情報を詰め込みました。ぜひ、じっくりと読み進めてくださいね。

目次

税務職員採用試験の作文とは?

税務職員採用試験における作文試験は、単に文章力を測るだけではありません。あなたの考え方や人柄、そして将来性を見るための重要な試験です。

「配点がないから」と対策を後回しにしていると、思わぬ落とし穴にはまってしまう可能性も…。

まずは、試験の全体像と評価のポイントをしっかり押さえておきましょう。

合否判定のみだが、足切りも

作文試験の基本的な情報は以下のとおりです。

試験時間50分
文字数制限なし
*原稿用紙は上限600字
問題数1題
配点比率合否判定のみ

注目すべきは「配点比率」ですね。「合否判定のみ」と聞くと、あまり重要ではないように感じるかもしれません。

しかし、これは大きな誤解です。

作文試験には「足切りライン」が設定されており、内容や文字数が基準に達していない答案は、その時点で不合格となってしまいます。

たとえ、他の筆記試験で満点を取っていても、作文試験で足切りされてしまえば元も子もありません。

文字数は最低でも8割(500字程度)は書くように心がけましょう。

江本

文字数が極端に少ないと、「意欲が低い」「テーマについて考える力がない」と判断されかねないからですね。

評価基準は「内容」「表現」「文字」の3観点

では、どのような答案が「合格」と判断されるのでしょうか。

評価基準は、公表されている以下の3つの観点で行われます。

内容・課題(テーマ)を正しく理解し、それに沿った内容になっているか。
・自分の経験や考えが具体的に書かれており、中身のある文章か。
・独りよがりな意見ではなく、公務員を目指す者としてふさわしい考え方か。
表現・文章の構成(序論・本論・結論など)が分かりやすいか。
・一文が長すぎず、主語と述語が明確で読みやすいか。
・誤った言葉遣いや、不適切な表現がないか。
文字・誤字・脱字が多すぎないか。
・字体は丁寧で、読みやすく書かれているか。

出典元:人事院 作文試験の評価項目より

簡単に言えば、「テーマに沿って、自分の体験を交えながら、分かりやすく丁寧な文章で書けているか」が評価のポイントです。

字の上手い・下手は関係ありません。誰が読んでも内容がスッと頭に入るような、丁寧な文章を心がけることが何より大切です。

税務職員採用試験 作文の過去問テーマ一覧と傾向分析

作文対策の第一歩は、敵を知ること、つまり「過去問」を知ることから始まります。

ここでは、過去10年分以上の出題テーマを一挙に公開し、その傾向を分析していきます。どのようなテーマが問われてきたかの全体像を掴むことで、的確な対策を立てることができますよ。

過去問テーマ一覧

実施年度テーマ
2024年度一つしかないこの地球で皆が暮らし続けられる「持続可能な世界」を実現するために、あなたが心掛けていることを述べなさい。
2023年度誰もが生きやすい社会をつくるために必要なことについて、あなたの思うことを述べなさい。
2022年度我が国の社会生活において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大前と比較して大きく変わったと感じたことを具体的に挙げ、それについてあなたの思うことを述べなさい。
2021年度物事を継続するために必要だと感じたことについて、具体的に述べなさい。
2020年度これまでの自分自身の経験を踏まえて、「仕事をする」ということについて思うこと
2019年度成人としての自覚ある言動について思うこと
2018年度時間の使い方について思うこと
2017年度社会人として信頼されるために必要なこと
2016年度言葉の大切さについて思うこと
2015年度目標を立ててチャレンジしたこと
2014年度人と人との助け合いについて思うこと
2013年度社会の一員として働くということ
2012年度自分が成長したと思うこと
2011年度他人に対する配慮について思うこと
2010年度私にできる社会貢献
2009年度あなたが思い描くこれからの日本
2008年度働くということ
2007年度これからの日本の社会で変えていくべきこと、守っていくべきこと
2006年度環境を考えたこれからの生活と社会
2005年度最近の社会現象を一つ取り上げ、思うことを書きなさい。

過去問から見る出題テーマの3つの型

これだけ多くのテーマを見ると、一見バラバラのように感じるかもしれません。

しかし、実はこれらのテーマは、大きく3つの「型」に分類できます。

①自己分析・経験型(あなたの個性を見るテーマ)

該当テーマ「物事を継続するために」「目標を立ててチャレンジしたこと」「時間の使い方」など
特徴部活動や学校行事、アルバイトといった自分自身の経験を具体的に語り、そこから何を学び、どう成長したかを論理的に説明する力が求められます。あなたの個性や人柄が最も表れるテーマ群です。

②社会関心・未来志向型(あなたの視野の広さを見るテーマ)

該当テーマ「持続可能な世界」「誰もが生きやすい社会」「コロナ禍での変化」など
特徴SDGsやダイバーシティなど、現代社会が抱える課題について、日頃から関心を持ち、自分なりの考えを持っているかが問われます。近年、特に重視されている傾向があります。

③職業倫理・心構え型(あなたの公務員適性を見るテーマ)

該当テーマ「仕事をするということ」「社会人として信頼されるために」「成人としての自覚」など
特徴これから公務員として働く上での心構えや倫理観が問われます。「なぜ税務職員なのか」「国民のために働くとはどういうことか」を深く考え、誠実さや責任感をアピールすることが求められます。

このように、出題テーマにはいくつかのパターンが存在します。

近年の「社会関心型」の対策はもちろん重要ですが、どの「型」が出題されても対応できるよう、まんべんなく準備しておくことが、合格を盤石にする鍵となりますよ。

作文で落ちる人に共通する3つのNGポイント

一生懸命に作文を書いても、評価されなければ意味がありません。

実は、評価が低い答案には、いくつかの共通する「NGポイント」が存在します。

「自分は大丈夫」と思わずに、ここで紹介するポイントに当てはまっていないか、ぜひチェックしてみてください。

これらを避けるだけで、あなたの作文は格段に良くなりますよ。

テーマの読み間違い・論点のズレ

これは最も致命的なミスです。

例えば「あなたが心掛けていること」と問われているのに、一般論や社会が取り組むべきことばかりを書いてしまうケース

どんなに文章が上手くても、テーマから外れた瞬間に評価はゼロに近づいてしまいます。課題文の一語一句を丁寧に読み、「何が問われているのか」を正確に把握することが全てのスタートです。

主張に「自分の経験」という裏付けがない

「社会貢献がしたいです」

「信頼される職員になります」

といった立派な主張も、その根拠となる具体的なエピソードがなければ、ただの綺麗事でしかありません。

「なぜそう思うようになったのか?」を、あなた自身の経験(部活動、アルバイト、日々の生活など)と結びつけて語ることで、初めて文章に説得力とオリジナリティが生まれます。

構成がバラバラで、結局何を言いたいのか不明

思いついた順に書き進めてしまい、「序論・本論・結論」という基本的な構成が守られていない答案も散見されます。

話があちこちに飛んでしまい、採点者が「で、結論は何だろう?」と迷ってしまっては、内容を正しく評価してもらえません。

書き始める前に、全体の設計図(構成)をメモする一手間が、読みやすさを大きく左右します。


これらのNGポイントは、少し意識するだけで誰でも避けられるものばかりです。

では、これらの失敗を乗り越え、合格レベルの答案を書くためには具体的にどうすれば良いのでしょうか?

直近3年分の過去問解説&模範解答

作文で落ちるNGポイントが分かったところで、いよいよ「合格答案の書き方」を学んでいきましょう。

ここでは、最新の過去問3年分を題材に、「テーマの解釈」から「構成の組み立て方」、「すぐに使える模範解答」までをセットで徹底解説します。

この解説を読み、自分の経験に置き換えて考える練習を繰り返すことで、あなたの作文力は飛躍的に向上しますよ。

2024年度「持続可能な世界」の書き方&模範解答

【クリックで開く】2024年度テーマの解説・解答例

①テーマの解釈と論点の設定

このテーマのキーワードは「持続可能な世界」と「あなたが心掛けていること」の二つです。

「持続可能な世界」とは?
これは、環境(地球温暖化、資源の枯渇)、社会(貧困、人権、ジェンダー平等)、経済(公正な取引、働きがい)といった、様々な側面で将来の世代の利益を損なうことなく、現代の私たちも豊かに暮らし続けられる社会を指します。

いわゆる「SDGs(持続可能な開発目標)」を思い浮かべると分かりやすいでしょう。単なる「エコ活動」に留まらず、より広い視野で捉えることが高評価に繋がります。

「あなたが心掛けていること」をどう書くか?
これが最も重要なポイントです。評論家のように一般論を述べるだけでは評価されません。あなた自身の具体的な経験や実践を盛り込む必要があります。

「私は~という経験をきっかけに、~ということを心掛けています。なぜなら~」という形で、オリジナリティのある内容を展開してください。

②構成の組み立て方(序論・本論・結論)

作文は、以下の三部構成で書くのが鉄則です。

    序論(問題提起)
    まず、テーマである「持続可能な世界の実現」の重要性について述べ、そのために個人の取り組みがいかに大切かを明確にします。ここで、これから自分が何を論じるのかを簡潔に示すと、採点者にとって読みやすい答案になります。

    本論(具体例と考察)
    序論で示した内容について、具体的なエピソードを交えて深く掘り下げます。ここが文章の核となる部分です。

    心掛けていること①(具体例): あなたが実践していることを一つ挙げ、そのきっかけとなった経験や考えを具体的に書きます。(例:食品ロスを減らす、地域の清掃活動への参加など)

    心掛けていること②(考察): もう一つ、別の視点からの取り組みを挙げると、内容に深みが出ます。(例:環境面だけでなく、人権や多様性に関する情報を正しく理解しようと努めている、など)

    行動の意義: それぞれの取り組みが、なぜ「持続可能な世界」の実現に繋がるのかを論理的に説明し、あなたの考えを明確に示します。

    結論(今後の抱負)
    本論で述べたことを簡潔にまとめます。

    その上で、これまでの心掛けを今後どのように継続・発展させていきたいか、そして最終的には公務員として、より大きな視点で社会にどう貢献したいかという将来への意欲を示すことで、力強く締めくくります。

    【模範解答例】

     気候変動や資源問題など地球規模の課題を解決し、将来世代も豊かに暮らせる「持続可能な世界」の実現には、私たち一人ひとりの行動が不可欠だ。

     私が心掛けていることの一つ目は、身近な資源を大切にすることだ。以前、アルバイト先の飲食店でまだ食べられる食料が大量に廃棄される光景を目の当たりにし、強い問題意識を抱いた。それ以来、家庭では食材を最後まで使い切るレシピを工夫し、買い物では本当に必要な分だけを購入するよう努めている。この行動は、食料資源だけでなく、生産や廃棄に伴うエネルギーの削減にも繋がる。

     二つ目は、社会全体の仕組みに関心を持つことだ。個人の努力だけでは限界があり、再生可能エネルギーの導入促進や環境技術の開発といった社会システム全体の変革が求められる。そのために必要な社会インフラや研究開発には、莫大な財源が不可欠であることをニュース等で学んだ。

     この安定した財源の根幹をなし、社会を支えているのが「税」である。将来は税務職員として、国の歳入の根幹である税金を公平・公正に確保するという職務を全うしたい。それが、社会全体の持続可能性を支え、未来の地球環境へ貢献する道だと確信している。

    2023年度「誰もが生きやすい社会」の書き方&模範解答

    【クリックで開く】2023年度テーマの解説・解答例

    ①テーマの解釈と論点の設定

      このテーマの核心は、「誰もが生きやすい社会」をあなた自身がどう定義し、その実現のために「何が必要か」を具体的に論じる点にあります。

      「誰もが生きやすい社会」とは?
      これは、障がいの有無、年齢、性別、国籍、経済的な状況など、人の持つ様々な背景や特性に関わらず、すべての人が尊重され、孤立することなく、その人らしく能力を発揮できる社会と捉えるのが良いでしょう。「共生社会」「インクルーシブ社会」といった言葉を思い浮かべてください。

      「必要なこと」をどう論じるか?
      「思いやりが大切だ」といった精神論だけで終わらせてはいけません。高得点を狙うには、より多角的・具体的な視点が必要です。例えば、以下の二つの側面から考えると、論理的な答案が作りやすくなります。

      • 制度・仕組み(ハード面): 困難を抱える人々を支える社会的なセーフティネット(教育、医療、福祉など)や、機会の均等を保障するルールづくり。
      • 個人の意識・文化(ソフト面): 私たち一人ひとりが持つべき多様性への理解、寛容の精神、偏見を持たない心。

      ②構成の組み立て方(序論・本論・結論)

        序論(問題提起)
        まず、あなたが考える「誰もが生きやすい社会」の姿を簡潔に示します。そして、その実現がなぜ現代において重要なのかを述べ、これから論じるポイント(例:制度と意識の両方が必要であること)を提示します。

        本論(具体例と考察)
        ここで、あなたの主張を具体的に展開します。

        必要なこと①(例:制度・仕組み): まず一つ目の「必要なこと」を挙げ、それを裏付けるあなた自身の経験や見聞を書きます。(例:通学路のバリアフリー化を見て感じたこと、公的な支援制度について調べたこと、など)

        必要なこと②(例:個人の意識): 二つ目の「必要なこと」を挙げ、こちらも具体的なエピソードを交えて説明します。(例:文化祭などで多様な意見をまとめた経験、ボランティア活動で学んだこと、SNSでの誹謗中傷問題を見て考えたこと、など)

        主張の明確化: それぞれの具体例が、なぜ「誰もが生きやすい社会」の実現に必要なのかを論理的に結びつけます。

        結論(今後の抱負)
        本論の内容を要約し、「制度」と「意識」のような異なる要素が連携することの重要性を改めて強調します。その上で、自分自身が社会の一員として、また将来の公務員として、この社会の実現にどのように貢献していきたいかという決意を述べて、力強く締めくくります。

        【模範解答(文字数調整版)】

         障がいの有無や年齢に関わらず、誰もが尊厳を持って暮らせる社会。それが私の考える「誰もが生きやすい社会」だ。その実現には、社会的な仕組みと私たち一人ひとりの意識の両方が不可欠だと考える。

         まず必要なのは、困難を抱えた時に個人を孤立させない、公的な支援という「仕組み」である。私の祖父は数年前から介護サービスを利用しているが、専門家の支援があるおかげで、本人も家族も安心して生活できている。このようなセーフティネットが社会の生きやすさの基盤となる。

         しかし、どれだけ制度が整っても、それを使う私たちに「相互理解の心」がなければ意味をなさない。高校の文化祭で、意見が対立する仲間とも諦めずに何度も話し合い、互いの考えを丁寧に尊重することで、最終的にクラス全員が納得できる形で目標を達成できた。この経験から、自分と違う価値観を認め、相手の立場を想像する姿勢こそが、社会の潤滑油になると学んだ。

         そして、公的な仕組みという器と、相互理解という心、この両方を財政面から支えるのが「税」の役割だ。将来は税務職員として、公平・公正な職務遂行を通じて社会のセーフティネットを根幹から支え、誰もが生きやすい社会の実現に貢献したい。

        2022年度「コロナ禍での変化」の書き方&模範解答

        【クリックで開く】2022年度テーマの解説・解答例

        1. テーマの解釈と論点の設定

        このテーマの骨子は、「①変化の具体例」と「②それに対するあなたの考え」の二つです。

        ①変化の具体例をどう選ぶか?
        コロナ禍で社会はあらゆる面で変化しました。

        例えば、「デジタル化の加速」「働き方や学び方の多様化」「人との繋がり方の変化」「衛生意識の向上」など、様々な切り口が考えられます。

        重要なのは、総花的にならずに、論点を一つか二つに絞ることです。特に「デジタル化の加速」は、プラスの側面とマイナスの側面の両方を論じやすいため、思考の深さを示せるお勧めの論点です。

        ②「あなたの思うこと」をどう深めるか?

        「便利になりました」で終わらせては、高校生の感想文になってしまいます。公務員を目指す者として、その変化が社会全体にどのような影響を与えたかを多角的に考察することが不可欠です。

        • 肯定的側面(光): その変化によって、どのような課題が解決され、どのようなメリットが生まれたか。
        • 課題・懸念(影): その変化の裏で、どのような新たな問題(例:デジタル・デバイド、人間関係の希薄化)が生まれたか。
        • 今後の展望: その変化を踏まえ、今後どのような社会を目指すべきか。

        2. 構成の組み立て方(序論・本論・結論)

          序論(問題提起)
          新型コロナウイルス感染症が社会生活に大きな変化をもたらした事実を述べます。そして、数ある変化の中から、自分が特に重要だと考える変化(例:デジタル化の進展)を具体的に提示し、これから論じるポイントを明確にします。

          本論(具体例と考察)
          ここで、テーマの核心である「具体例」と「あなたの考え」を深く展開します。

          • 変化の具体例と肯定的側面: まず、デジタル化が私たちの生活をどう変えたかを具体的に述べます(例:オンライン授業、キャッシュレス決済、行政手続きのオンライン化)。そして、その利便性や効率性を評価します。
          • 変化がもたらした課題: 次に、その変化の「影」の部分に焦点を当てます。例えば、デジタル機器を使いこなせない高齢者などが情報やサービスから取り残される「デジタル・デバイド(情報格差)」の問題や、対面でのコミュニケーションが減ったことによる孤独感などを指摘します。
          • あなたの考え(あるべき姿): この光と影を踏まえ、「便利さを享受しつつも、誰も取り残さない社会を実現するためには何が必要か」というあなたの考えを述べます。

          結論(今後の抱負と職務への関連付け)
          本論で述べた考察をまとめます。そして、デジタル化の推進と、それによって生じる格差の是正といった社会課題の解決には、公的な支援が不可欠であることを指摘します。

          その公的サービスを支える財源こそが「税」であると結びつけ、税務職員として、変革期にある社会を支え、国民生活の安定に貢献したいという力強い決意で締めくくります。

          【模範解答例】
           新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、私たちの社会生活に数多くの変化をもたらした。その中で私が最も大きな変化だと感じたのは、社会全体の「デジタル化」が急速に進展したことだ。 

           感染拡大前、私の生活においてもデジタル技術は身近な存在だったが、その活用は限定的だった。しかし、感染拡大後は、学校ではオンライン授業が導入され、地域や時間の制約を超えて学習する機会を得た。また、非接触が推奨される中でキャッシュレス決済が広く普及し、買い物の利便性は飛躍的に向上した。このように、デジタル化は多くの利便性をもたらし、社会を前進させる力となった。

           一方で、この急速な変化は新たな課題も浮き彫りにしたと考える。高齢者など、デジタル機器の操作に不慣れな人々が、必要な情報や行政サービスから取り残されてしまう「デジタル・デバイド」の問題だ。また、オンラインでの交流が中心となり、対面での温かい繋がりが希薄化したと感じる場面もあった。

           デジタル化の恩恵を社会全体で享受しつつ、誰も取り残さない社会を築くためには、公的なサポートが不可欠だ。こうした社会システムの整備や維持に充てられる財源の根幹こそ「税」である。将来は税務職員として、社会の変化に対応するために必要な財源を誠実に確保し、全ての人が安心して暮らせる社会の実現に貢献したい。

          最新3年分のテーマだけでも、これだけの深い分析と対策が可能です。

          もっと前の年の解説・解答例も見て、対策を万全にしたい!

          自分の経験をどう文章にすれば良いか、もっと多くのパターンを知りたい!

          そんな熱意あるあなたのために、2015年度からのテーマの解説・模範解答に加え、作文試験の相談・添削が何度でも受けられる完全版noteをご用意しました。 合格を本気で目指すなら、ぜひ一度手に取ってみてください。

          合格レベルの作文が書ける!鉄板の4ステップ対策法

          合格レベルの答案を見て、「自分にも書けるだろうか…」と不安に思ったかもしれません。

          でも、大丈夫です。正しい手順でトレーニングを積めば、誰でも論理的で説得力のある文章が書けるようになります。

          ここからは、あなたの作文力を合格レベルまで引き上げる、鉄板の4ステップをご紹介します。

          1. 構成の「型」をマスターする

          まず、我流で書き始めるのはやめましょう。

          作文には、誰が読んでも分かりやすい「黄金の型」が存在します。それが「序論 → 本論 → 結論」の三段構成です。

          • 序論:テーマに対する自分の考えを一行でズバリと示す。「私は~と考える。」
          • 本論:なぜそう考えるのかを、具体的な経験やエピソードを交えて説明する。文章の核となる部分。
          • 結論:本論を要約し、自分の考えを改めて強調。最後は公務員としての抱負に繋げる。

          この「型」を意識するだけで、あなたの文章は驚くほど論理的になります。まずは市販の参考書を1冊読み込み、この基本の型を頭に叩き込みましょう。

          2. 書く材料(経験)を棚卸しする

          作文の型を学んだら、次はその型に流し込む「材料」を集めます。

          これが自己分析です。あなたの主張に説得力を持たせるのは、あなた自身のオリジナルな経験に他なりません。

          過去問の3つの型(①自己分析・経験型、②社会関心・未来志向型、③職業倫理・心構え型)を参考に、以下の経験をノートに書き出してみてください。

          • 部活動やサークル活動で、困難を乗り越えた経験
          • アルバイトで、お客様や仲間との信頼関係を築いた経験
          • 学校行事やボランティアで、仲間と協力して何かを成し遂げた経験
          • 日々のニュースを見て、社会のために自分に何ができるか考えた経験

          この「経験の棚卸し」は、面接試験対策にもそのまま繋がる非常に重要な作業です。早めに取り組んでおきましょう。

          3. 時間を計って、とにかく書く

          「型」と「材料」が揃ったら、いよいよ実践です。本番と同じ「50分」という時間を計り、過去問を使って実際に作文を書いてみましょう。

          このとき、以下のような時間配分を意識すると効果的です。

          • 構成を考える(5~10分):いきなり書き始めず、序論・本論・結論に何を書くか簡単なメモを作る。
          • 執筆(35~40分):メモに従い、一気に書き上げる。
          • 見直し(5分):誤字・脱字がないか、不自然な表現はないか最終チェックする。

          初めは時間内に書き終えられないかもしれませんが、心配いりません。何度も繰り返すうちに、必ずスピードと質は向上します。

          4. プロの添削で客観的な評価を得る【最重要】

          これが最も重要なステップです。自分で書いた作文を、自分だけで評価するのは不可能です。

          独学の最大の落とし穴は、自分の文章の欠点に気づけないことにあります。

          書きっぱなしは、答え合わせをせずに問題集を解き続けるのと同じです。書いた作文は必ず僕(江本)や学校の先生、予備校講師など第三者に見てもらいましょう。

          • 「自分の考えは、ちゃんと相手に伝わっているか?」
          • 「テーマからズレていないか?」
          • 「もっと良い表現はないか?」

          こうした客観的なフィードバックを得て、改善する。

          このサイクルを繰り返すことで、初めてあなたの作文は「合格レベル」に到達するのです。

          まとめ:税務職員の作文対策は添削で完成させよう!

          今回は、税務職員採用試験の作文対策について、過去問の傾向分析から具体的な書き方、練習方法までを徹底的に解説してきました。

          最後に、本記事の重要なポイントを振り返りましょう。

          • 作文は「足切り」あり!配点がなくても合否を左右する重要科目
          • 過去問には「自己分析型」「社会関心型」「職業倫理型」の3つの型がある
          • 「テーマのズレ」「具体例の欠如」「構成の乱れ」は絶対に避けるべきNGポイント
          • 合格への道は「型を知り→材料を集め→書き→添削を受ける」の4ステップ
          • 独学には限界あり。自分の文章の価値は、他者からの評価で決まる

          この記事をここまで読んでくださったあなたは、すでに対策への第一歩を大きく踏み出しています。

          過去問を眺めるだけでなく、実際に手を動かし、答案を作成し、そして添削を受ける。このサイクルを繰り返すことで、あなたの作文力は着実に向上します。

          特に、作文試験で不合格になる受験生の多くは、「書いたら書きっぱなし」です。自分の文章の弱点に気づかないまま本番を迎えることほど、怖いことはありません。

          あなたの努力を最高の結果に結びつけるために、そして「作文が原因で落ちる」という最悪の事態を避けるために、ぜひプロの力を活用してください。

          この記事が、あなたの合格への一助となれば幸いです。 最後までお読みいただき、ありがとうございました!

          もっと前の年の解説・解答例も見て、対策を万全にしたい!

          自分の経験をどう文章にすれば良いか、もっと多くのパターンを知りたい!

          そんな熱意あるあなたのために、2015年度からのテーマの解説・模範解答に加え、作文試験の相談・添削が何度でも受けられる完全版noteをご用意しました。 合格を本気で目指すなら、ぜひ一度手に取ってみてください。

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