「航空保安大学校の基礎能力試験、範囲が広すぎて何から手をつければいいかわからない」
そんなふうに悩んでいませんか?
公務員試験は科目が多いため、すべてを完璧に勉強しようとすると時間が足りなくなります。
しかし、実は「よく出る分野」と「ほとんど出ない分野」は決まっています。
この記事では、試験科目・出題範囲や勉強すべき箇所を明確にした効率的な対策法を解説します。
短期間で合格点を取るための戦略を、一緒に見ていきましょう。
航空保安大学校の基礎能力試験
航空保安大学校学生採用試験の基礎能力試験(一般教養試験)は、公務員として働く上で必要な、基礎的な知識や思考力を測る筆記試験です。
区分に関係なく共通問題として実施されます。
試験概要
| 試験時間 | 90分 |
|---|---|
| 問題数 | 40問 |
| レベル | 高校卒業程度 |
| 解答方法 | 択一式(マークシート) |
| 配点比率 | 1/4 |
試験時間90分で40問に解答する必要があります。
計算問題や読解問題が多く、時間配分を意識することが重要です。



1問あたり2分程度で解かないと時間切れになりますよ・・・。
試験科目(出題範囲)
思考力・判断力を問う「一般知能分野(数的処理・文章理解)」と、高校までに習った基礎学力を測る「一般知識分野(社会・人文・自然科学、情報」の2つから出題されます。
| 数的処理 | 数的推理 | 数学的な思考力や計算力を使って答えを導き出す科目です。方程式や確率、速さ、図形の計量、整数問題など、中学・高校で習った数学の応用問題が出題されます。 |
|---|---|---|
| 判断推理 | 与えられた条件や情報から、論理的に正しい結論を導き出す科目です。対応関係、順序、位置関係、暗号、嘘つき問題など、パズルのような問題が多く出題されます。 | |
| 空間把握 | 展開図、図形の回転・切断、軌跡など、立体的・平面的な図形を正しく認識する力を問う科目です。 | |
| 資料解釈 | 与えられたグラフや表から数値を正確に読み取り、選択肢の正誤を判断する科目です。実数だけでなく、伸び率や割合、指数などを素早く計算する力が求められます。 | |
| 文章理解 | 現代文 | 現代文、英文、古文・漢文の読解力を測る科目です。問題の形式は、文章全体の趣旨を問う「内容把握」、文の順序を並べ替える「文章整序」、適切な語句を入れる「空欄補充」が中心となります。 |
| 英文 | ||
| 古・漢文 | ||
| 社会科学 | 政治 | 日本国憲法(基本的人権や統治機構)、国会・内閣・裁判所の仕組み、選挙制度、国際政治など、高校の「政治・経済」や「公共」で学ぶ基礎知識が問われます。 |
| 経済 | 需要と供給の仕組み、金融、財政、日本経済の歩みなど、経済の基本的なルールや動向が出題されます。最新の時事問題と関連付けた出題も多く見られます。 | |
| 社会 | 社会保障制度、労働問題、環境問題、消費者問題などの基礎知識が問われます。近年の社会動向やニュースで話題になるテーマが頻出です。 | |
| 倫理 | 青年期の心理や、西洋・東洋の代表的な思想家(哲学者など)の名前と、その主な主張・キーワードを正しく結びつける基礎的な暗記科目です。 | |
| 人文科学 | 日本史 | 旧石器時代から近現代まで幅広く出題されます。政治の動きや外交、文化など、各時代の特徴や大まかな歴史の流れを把握しておくことが重要です。 |
| 世界史 | アジア、ヨーロッパ、アメリカなど各地域の歴史について、文明の誕生から近現代まで出題されます。主要な出来事や人物、時代の前後関係が問われます。 | |
| 地理 | 世界の気候や地形といった自然環境に加え、各国の産業、人口、貿易などの基礎知識が出題されます。地図や統計グラフを読み解く問題も含まれます。 | |
| 国語 | 漢字の読み書き、四字熟語、ことわざ・慣用句、文学史(代表的な作家と作品名)など、高校卒業レベルの国語の一般常識を問う暗記中心の科目です。 | |
| 英語 | 基礎的な英単語・英熟語の意味や、基本的な英文法を問う科目です。文章理解(長文読解)とは異なり、短文での知識問題が中心となります。 | |
| 自然科学 | 数学 | 数と式、二次関数、三角比、場合の数・確率など、高校数学(数学Ⅰ・A程度)の基本的な公式を用いた計算問題が出題されます。 |
| 物理 | 力学、熱、波、電気などの分野から出題されます。基本的な公式を当てはめる計算問題や、身近な物理現象の原理を問う問題が中心です。 | |
| 化学 | 物質の構成、化学結合、酸と塩基、酸化還元などから出題されます。複雑な計算よりも、身の回りの物質の性質や反応に関する基礎知識が多く問われます。 | |
| 生物 | 細胞、遺伝、人体の構造(臓器の働きなど)、生態系などの分野から出題されます。図を用いた出題もあり、暗記中心のため文系でも取り組みやすい科目です。 | |
| 地学 | 地球の内部構造、地震、火山、気象、宇宙(太陽系など)から出題されます。生物と同様に知識の暗記が中心で、対策がしやすく得点源になる科目です。 | |
| 情報 | 情報Ⅰ | コンピュータやインターネットの基礎知識、情報セキュリティ、情報モラルなど、高校の「情報Ⅰ」で学ぶ、現代社会に不可欠な基礎知識を問う科目です。 |
公務員試験では、特に出題数が多く、差がつきやすい「一般知能分野」の出来が合否を大きく左右すると言われています。
それぞれの分野の特徴をしっかり理解して、対策を進めていきましょう。
出題傾向
出題範囲は膨大ですが、頻繁に出題される「頻出科目」と、そうでない科目が明確に存在します。
科目ごとの出題数は以下のとおりです。
| 数的処理 | 数的推理 | 4問 |
|---|---|---|
| 判断推理 | 5問 | |
| 空間把握 | 2問 | |
| 資料解釈 | 2問 | |
| 文章理解 | 現代文 | 4問 |
| 英文 | 2問 | |
| 古・漢文 | 1問 | |
| 社会科学 | 政治 | 2問 |
| 経済 | 2問 | |
| 社会 | 1問 | |
| 倫理 | 1問 | |
| 人文科学 | 日本史 | 1問 |
| 世界史 | 1問 | |
| 地理 | 2問 | |
| 国語 | 2問 | |
| 英語 | 2問 | |
| 自然科学 | 数学 | 1問 |
| 物理 | 1問 | |
| 化学 | 1問 | |
| 生物 | 1問 | |
| 地学 | 1問 | |
| 情報 | 情報Ⅰ | 1問 |
全科目を同じ熱量で勉強するのは、最も非効率な学習法です。
出題数一覧を参考にして、「どの科目で何問取るのか」シミュレーションをしておくことが大切。
科目ごとに「どの範囲が出るのか(日本史なら明治時代が出やすいみたいなの)」がわかるデータを以下の記事でまとめています。
効率的な対策方法
基礎能力試験を勉強するときのポイントを解説します。
出題数の多い科目から着手する
試験科目は多いですが、出題数は科目によって違いましたよね。
なので、まずは出題数の多い科目を優先して勉強しましょう。
具体的には、数的推理と判断推理の2科目です。逆に日本史や物理などの1問しか出ない科目に時間をかける必要はありません。
数的処理・課題推理・文章理解は何らかの形で毎日触れるようにしましょう。1日空けるだけで解法パターンを忘れてしまうことがあります。
過去問中心の学習を徹底する
悠長に参考書・教科書を読んでいる時間はありません。
過去問から頻出分野をつかみ、頻出でない分野は捨てます。
頻出分野も問題中心に勉強して、あくまで問題から知識を入れるのが強くなるコツです。



必要箇所を覚えたあとで、該当部分を参考書で肉付けするのが最適解です!
捨て科目は戦略的に決める
捨て科目を作るのは戦略的に推奨します。しかし、試験まで数ヶ月あるのに出題数の多い科目を捨てるのはNGです。
たとえば、政治・経済。量は多いし計算も面倒ですが、わかりやすい教材が多数出ている現在、6ヶ月で公務員試験の合格点程度を取ることは十分可能です。
政治・経済を捨てると、点数を上げることは厳しくなります。勉強開始直後から主要科目を重点的にやるようにしましょう。
FAQ
基礎能力試験に関する相談や質問にまとめて回答しています。
Q.過去問はありますか?
A.過去問は人事院のホームページから無料でダウンロードできます。
どんな問題・レベルなのか把握できるので、勉強を始める前に確認しましょう。
詳しくはこちらの「航空保安大学校の過去問|ダウンロード方法と活用法」でまとめています。
Q.ボーダーラインは?
A.採用年度や学科試験の点数にもよりますが、基礎能力試験では6割程度(航空情報科の場合)必要です。
なお、3割が基準点となっており、これを下回ると足切りになるので注意してください。
過去のボーダーラインは、こちらの「航空保安大学校の合格最低点(ボーダーライン)と合格者の決定方法」で詳しくまとめています。
Q.おすすめの参考書は?
A.科目別の出題範囲一覧と過去問10年分をまとめたオリジナルnoteがおすすめです。
- 「数的推理は速さが10年間で9回出ている」
- 「政治は選挙がまったく出ていない」
- 「日本史は出題範囲が広範に渡っているから捨てよう」
過去10年分の出題内容・範囲を科目ごとに一覧化しています。そのため、上記のようにどこが出る(出ない)のかが一瞬で理解できます。
勉強を始めるフェーズや学習の優先順位を明確にしたい方には、特におすすめの1冊です。


その他、勉強を進めるときにおすすめの参考書・問題集は次のとおり。
【網羅的な知識インプットに】オープンセサミシリーズ
公務員予備校東京アカデミーが監修している”初心者〜中級者向け“の参考書です。情報量が豊富でこれ1冊を覚えるだけでかなりの点数が取れます。
しかし、無駄な情報もそれなりに含まれているので出題傾向に沿って、必要な部分に絞って使うことがポイントです。
【数的処理が苦手な人に】畑中敦子シリーズ
理系科目が苦手な人は取り組む価値のある参考書です。数的推理や判断推理、資料解釈について最もスタンダードな問題からやや応用レベルの問題まで、段階的にマスターできるように構成しております。
数学が不得意な方でも、解法パターンやテクニックを覚えることで、得意分野にすることは十分可能がコンセプト。
初めは解説を読んで解法をマスターし、それから自力で解けるようになるまで、繰り返し、手を動かして問題を解いてみてください!
【過去問演習に】公務員試験 合格の350シリーズ
公務員試験の過去問数年分を集約した問題集です。年別ではなく、科目別に編成されているため、勉強しやすい特徴があります。
試験種目は違いますが、問題レベル(内容)は同じなので、普通に使えます!
解説も丁寧なので、正文化しながら読み進め、必要箇所の知識を覚えたら、オープンセサミで肉付けしていくと効率よく勉強できるでしょう。
公務員試験の参考書は数多く出版されていますが、大切なのは「あれもこれもと手を出さない」ことです。
何冊も中途半端にこなすより、「これだ!」と決めた1冊を何度も繰り返し、完璧にマスターする方が、何倍も効果的です。
まとめ|次にやるべきこと
基礎能力試験の勉強法で最も重要なのは、出題数の多い分野を優先的に対策することです。
特に数的推理と判断推理は確実に得点したい分野です。また、過去問を中心とした学習で頻出分野を見極め、出題されにくい分野は思い切って捨てる判断も大切です。
限られた期間で合格点を取るには、完璧を目指さず、戦略的に得点を積み上げることが重要です。
自分の得意分野を活かしながら、出題数の多い科目で確実に点数を取れるよう計画的に学習を進めましょう。
以下の記事では、過去10年間の問題を分析し、科目別に出題範囲をまとめています。効率的に勉強を進めたい方におすすめです。
倍率や試験内容、傾向などを知りたい方におすすめです。



