海上保安大学校の面接(人物試験)について解説します。
「筆記は得意なのに、面接で評価されず不合格…」
毎年、そんな悔しい思いをする受験生は後を絶ちません。
それもそのはず。
海上保安大学校の面接は、ただ熱意をアピールするだけでは通用しないのです。正しい準備の手順や、面接官が本当に見ている評価点を知らずに臨んでも、合格は勝ち取れません。
そこで本記事では、海上保安大学校学生採用試験の面接について以下の3点を解説します。
- 面接試験の「本当の」評価基準
- 合格者が実践する「正しい対策手順」5ステップ
- 実際に聞かれた「過去問」と説得力のある回答の作り方
この記事に書かれていることを実践すれば、あなたの面接への不安は自信に変わりますよ。
▼海上保安大学校の試験内容は以下の記事で解説しています。
【海上保安大学校】面接試験の概要
ここでは、海上保安大学校学生採用試験の面接試験の具体的な内容と評価のポイントを解説します。
面接試験の基本情報(2024年度)
まずは、海上保安大学校学生採用試験の面接の概要を把握しましょう。
- 試験時間: 30分程度
- 面接官: 3人
- 評価方法: A~Eの5段階評価
3人の面接官が、約30分であなたの人柄や能力を多角的に評価します。
何が評価される?5つの重要ポイント
面接では、主に以下の5つの観点が評価されます。
| 項目 | 着眼点 |
|---|---|
| 積極性 | ・自ら課題解決に当たれるか。 ・必要な自己主張ができるか。 ・やる気を持って、物事に取り込めるか。 |
| 堅実生 | ・真面目で、中途半端なところはないか。 ・粘り強く物事を進めることができるか。 ・組織の一員として自覚を持って行動できるか。 |
| 判断力 | ・物事を的確に判断できる。 ・集中して物事に取り組める。 ・冷静に状況を判断できる。 |
| 表現力 | ・質問に対する応答は的確か,的外れなところはないか ・話している内容に一貫性があるか,矛盾しているところはないか ・話し方がわかりやすく簡潔か,要領を得ないところはないか |
| 態度 | ・まじめに応答しているか,質問をはぐらかすところはないか ・動作はきちんとしているか,だらしのないところはないか ・落ち着いており安定感があるか,動揺しやすいところはないか |
A~Eの5段階評価の意味とは?
上記の観点ごとにA~Eの5段階で評価します。
- A・B評価: 高い評価。最終合格へ大きく近づきます。
- C評価: 標準的な評価で、多くの受験生がここに該当します。
- D・E評価: 不合格に直結する、とても厳しい評価です。
なお、面接試験の評価がD、E評価は足切りとなり即不合格(足切り)なので注意しましょう。
【海上保安大学校】面接試験で実際に聞かれた質問(過去問)
面接対策の第一歩は、どんな質問をされるか知ることです。
ここでは、過去の受験生から集めたリアルな質問内容を紹介します。質問は、大きく分けて以下の3種類に分類できますよ。
質問の意図を理解し、あなた自身の言葉で話せるように準備しましょう。
あなた自身に関する質問(自己PR・志望動機)
これは、あなたの経験や人柄、熱意を知るための質問です。
なぜ海上保安官になりたいのか、その根本が問われます。
- 海上保安大学校を目指そうとしたきっかけは何ですか。
- 海上保安大学校を志望する理由を教えてください。
- 警察官や自衛隊ではなく海上保安官に向いていると考えた理由は何ですか。
- 海上保安大学校に進学するのになぜその高校に進学したのですか。
- なぜ海上保安大学校を志望したのですか。
- 海上保安官になるために日々どんなことを努力していますか。
組織への理解度を問う質問(職種研究)
海上保安庁について、どれだけ調べているかを確認する質問です。
組織への関心の高さや、情報収集能力が試されます。
- 海上保安大学校の良さを教えてください。
- 海上保安庁長官の氏名を教えてください。
- 第四管区はどの地域にあるかを教えてください。
- 年間の出動数を知っていますか。
客観的な状況を問う質問
あなたの覚悟や周囲の状況を、客観的に把握するための質問です。
嘘をつかず、正直に答えることが信頼に繋がります。
- 併願状況を教えてください。
- もし不合格だった場合、来年も受験しますか。
- ご家族は、あなたが海上保安官になることをどう思っていますか。
- 健康状態で、何か伝えておくべきことはありますか。
これらの過去問を参考に、自分ならどう答えるかぜひ声に出して練習してください。
それが、自信を持って本番に臨むための最も効果的なトレーニングになります。
▼「自己PRや志望動機が不安…」、「もっと過去の質問が知りたい」という方は、以下の記事をご覧ください。
【海上保安大学校】面接試験の対策方法
ここからは、海上保安大学校の面接対策を5つのステップで解説します。
何から手をつければ良いか分からない人は、ぜひこの手順で進めてください。
着実に準備すれば、自信を持って本番に臨めますよ。
STEP1:自己分析をしよう(自己PR・志望動機を作る)
面接対策は、まず「自己分析」から始めましょう。
なぜなら、面接官はあなたの「人柄」や「考え方」を知りたいからです。
「なぜそう考えたの?」という深掘り質問に、自分の言葉で答える必要があります。
そのための引き出しを、自分の中にたくさん作っておく作業が自己分析なのです。
難しく考えず、まずは自分の過去を振り返ることから始めてみてください。紙とペンを用意して、以下のことを書き出してみましょう。
- これまでの経験を書き出す
-
- 成功した体験、失敗した体験
- 中学校や高校で最も頑張ったこと
- チームで何かを成し遂げた経験
- 経験を掘り下げる
-
- なぜそれに取り組もうと思ったのか?
- その経験の中で、どんな困難があったか?
- 困難をどうやって乗り越えたか?
- その経験から、何を学び、どう成長できたか?
- 自分の強みと弱みを考える
-
- 書き出した経験から、自分の長所や短所は何か見つける。
- その長所を、海上保安官の仕事でどう活かせるか考える。
このように、自分自身を深く理解することが、面接対策の第一歩です。
ここでの頑張りが、次の面接カード作成や回答作りに必ず活きてきますよ。時間をかけて取り組んでください。
▼「自己PR・志望動機はこれでいいんだろうか・・・」と不安な方は以下の記事を確認してみてください!
STEP2:職務研究で「求められる人物像」を理解しよう
自己分析が終わったら、海上保安庁が「求める人物像」を理解しましょう。
あなたの強みが、組織が求める力と合っていると伝える必要があるからです。自分の良さを、相手が魅力に感じる形でアピールすることが大切です。
<求められる人物像を理解する方法>
- 公式サイトを熟読する:海上保安庁の理念や業務内容を深く知る。
- 説明会に参加する:現場の職員から直接話を聞き、組織の雰囲気を感じ取る。
- 関連ニュースを追う:社会でどんな役割を果たしているかを正確に把握する。
特に「使命感」「正義感」「協調性」といった言葉を覚えておきましょう。これらの能力が、実際の業務でどう活かせるのかを考えてみてください。
職務研究は、あなたの志望動機に説得力と深みを与えてくれます。
STEP3:面接カードを作成しよう
次に、自己分析と職務研究の内容を、面接カードにまとめましょう。
なぜなら面接試験は、面接カードに書かれた内容を中心に進められるからです。
面接官に質問してほしい点を意識して、アピールしたい内容を書くことがポイントになります。
<面接カード作成の3つのコツ>
- 結論から書く:質問に対して、まず「答え」を簡潔に述べる。
- 具体例を入れる:ステップ1で見つけたエピソードを使い、内容に説得力を持たせる。
- 丁寧に仕上げる:誤字脱字がないかを確認し、誰が読んでも分かりやすい言葉で書く。
面接カードは、あなたの第一印象を決める重要な書類です。
時間をかけて、あなたという人間が伝わる内容を完成させてください。
▼海上保安大学校の面接カードについて、書き方や注意点を以下の記事で解説しています。
STEP4:模擬面接で「話す力」を鍛える
面接カードが完成したら、次は「自分の言葉で話す力」を鍛えましょう。
どんなに良い内容も、相手に伝わらなければ評価にならないからです。
<おすすめの模擬面接の方法>
- 高校の先生:無料で手厚いサポートが期待できます。
- 公務員予備校:専門家の視点から、的確なアドバイスがもらえます。
- 友人や家族の協力:面接官役を頼み、客観的な意見を聞いてみましょう。
練習風景を録画して、自分の話し方や表情を確認するのも効果的です。
「話す」練習を重ねることで、大きな自信を持って本番に臨めますよ。
STEP5:修正をくり返す
模擬面接で見つかった課題は、一つひとつ着実に修正しましょう。
この地道な作業が、他の受験生と差をつける最も重要なポイントです。自分の弱点から目をそらさず、粘り強く改善を続けてください。
<具体的な修正のポイント>
- もらった助言を素直に受け止め、ノートに書き出す。
- 話す内容だけでなく、声の大きさや視線、姿勢も意識する。
- 分かりにくいと指摘された部分は、面接カードの文章から見直す。
「練習して課題を見つけ、修正する」このサイクルをくり返しましょう。それが、面接試験を突破するための最短ルートです。
まとめ|海上保安大学校の面接で落ちないために
今回は、海上保安大学校の面接対策について網羅的に解説しました。
最後に、面接で落ちないために最も大切なことをお伝えします。
それは「あなた自身の言葉で、あなたの熱意を伝えること」。
面接官は、完璧な模範回答を聞きたいわけではありません。あなたという人間が、海上保安官にふさわしいかを知りたいのです。
そのためには、あなた自身の経験に基づいた、正直な言葉が一番心に響きます。
今回紹介した5つのステップを着実に実践すれば、自信は必ずついてきます。万全の対策をして、あなたの夢を掴み取ってください。
もし一人での対策に困ったり、不安を感じたりしたときは、遠慮なく僕を頼ってほしいです。あなたが合格できるよう、全力でサポートします!
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