【高卒】国家一般職の面接カードとは?書き方や注意点を徹底解説!

【国家一般職(高卒)】面接カードの内容と書き方

国家一般職(高卒程度)の最終合格を勝ち取るためには、筆記試験だけでなく、人物試験(面接)の対策が極めて重要です。

特に、面接の土台となる「面接カード」は、その完成度が合否を大きく左右すると言っても過言ではありません。

面接対策と聞くと「質問への受け答え」を真っ先に思い浮かべるかもしれませんが、その面接の質を決める設計図こそが、この「面接カード」なのです。

この記事では、人事院の様式に基づき、国家一般職(高卒)の面接カードの書き方を項目別に、例文を交えながら徹底的に解説します。

早い段階から準備を進め、自信を持って本番に臨みましょう。

▼国家一般職(高卒)の面接対策は以下の記事で詳しく解説しています。

目次

【高卒】国家一般職の面接カードとは

まずはじめに、面接カードがどのようなもので、なぜ重要なのかを正確に理解しておく必要があります。

なんとなく書き始めるのではなく、その役割を知ることで、書くべき内容が明確になります。

面接官が手元で見る「あなたのカルテ」

面接カードは、面接官があなたの第一印象を得るための、いわば「カルテ」のようなものです。

面接官は、当日初めてあなたに会います。その限られた時間であなたの個性や人柄、ポテンシャルを理解するために、このカードを参考に質問を投げかけます。

つまり、面接カードに書かれた内容が、面接での会話の出発点となるのです。

ここでアピールしたいことや強みを的確に記載できていれば、面接を有利に進めることができます。

「評価に直接影響しない」はウソ?信じてはいけない理由

面接カードの様式には、「このカードは、人物試験の際に質問の参考資料として使用するものであり、記入内容が直接評価に影響することはありません」という注意書きがあります。  

この一文を見て、「適当に書いても大丈夫なんだ」と考えてしまうのは非常に危険です。 これは決して「評価に関係ない」という意味ではありません。

確かに、カードの文字が綺麗か、文章が上手いかといった「書き方そのもの」が点数になるわけではないでしょう。しかし、面接官はカードに書かれた内容を基に質問をし、その回答内容と、カードの記述との一貫性を厳しく評価します。

内容の薄いカードを提出すれば、面接官からの質問も浅いものになり、あなたをアピールするチャンスを失います。 逆によく練られたカードは、面接官の興味を引き、あなたが最も話したい経験や強みを深掘りしてもらうきっかけになるのです。

江本

いわば、面接カードは「面接の質を決める設計図」です。この設計図をいかに戦略的に描けるかが、合格への鍵を握ります。

【項目別】面接カードの書き方と例文

ここからは、実際の面接カードの項目に沿って、具体的な書き方と例文を解説していきます。

2024年度国家一般職面接カード_page-0001

ただ例文を真似るのではなく、「なぜそのように書くのか」という考え方を理解して、あなただけのエピソードを盛り込んでいきましょう。

① 受験の動機(公務を志す理由)

「受験の動機」は、あなたの熱意や人柄が最も伝わる重要な項目です。

面接官はここで、「なぜ数ある仕事の中から公務員を、そして国家公務員を選んだのか」という本質的な問いへの答えを探っています。

書くべきポイント
  • きっかけとなる原体験: なぜ公務員という仕事に興味を持ったのか、具体的な経験を記述する。
  • なぜ「国家」公務員なのか: 地方公務員ではなく、国全体の利益のために働きたい理由を明確にする。
  • 貢献したいこと: 国家公務員として、どのように国民の生活や社会に貢献していきたいかを具体的に示す。

② 志望官庁等

この項目は、あなたの企業研究ならぬ「官庁研究」の度合いを示すチャンスです。

「未定」にチェックすることも可能ですが、できる限り具体的に記入し 、志望度の高さを示すことをオススメします。

③ 印象に残っている体験

この質問では、あなたがどのような経験から何を学び、どう成長したのか、その「人柄」や「価値観」が見られています。

学校生活、部活動、ボランティア活動など、題材は何でも構いません。

書くべきポイント
  • 状況・課題(Situation/Task): どのような状況で、どんな課題があったか。
  • 行動(Action): その課題に対して、自分がどう考え、具体的にどう行動したか。
  • 結果・学び(Result): 行動の結果どうなったか、そしてその経験から何を学んだか。

④ 自己PR(自分の長所について)

あなたの強みが、いかに「国家公務員として働く上で役立つか」をアピールする項目です。

ただ長所を述べるだけでなく、それを裏付ける具体的なエピソードと、仕事への活かし方をセットで伝えましょう。

例文

私の長所は、目標達成に向けた計画性と粘り強さです。高校では毎朝30分の資格勉強を3年間継続し、目標としていたITパスポートと簿記3級を取得しました。最初は思うように学習が進まない日もありましたが、週単位で計画を見直すことで乗り越えました。この強みを活かし、国家公務員として、粘り強く着実に職務を遂行し、国民の信頼に応えたいです。

⑤ 趣味、特技など

この項目は、あなたの多面的な人柄や、ストレス解消法などを伝えるためのものです。

面接での会話を弾ませるきっかけにもなるので、具体的に書きましょう。

例文

趣味:地域の史跡めぐり(週末に地域の公民館が発行するマップを基に、月2〜3ヶ所を訪れています)

特技:整理整頓(書類やデータを項目別に分類し、誰にとっても分かりやすい状態に保つことが得意です)

⑥ 好きな学科

あなたの知的好奇心の方向性や、物事を論理的に考える素養があるかを見ています。

「なぜその学科が好きなのか」「特にどの分野に面白さを感じたのか」を具体的に説明できると良いでしょう。

例文

好きな学科は「情報」です。プログラミングによって自分の意図した通りにコンピュータが動く過程に面白さを感じています。特に、複雑な処理をより効率的なコードで実現する方法を考えるのが好きです。論理的思考力を養うことができました。

▼面接カードの添削や作成を以下の記事で行っています。独りで悩む前に活用してください!

面接カードで失敗しないための3つの注意点

内容を充実させると同時に、形式的なミスで評価を下げないための注意点も押さえましょう。

注意点1:嘘や「盛りすぎ」なエピソードは書かない

よく見せようとするあまり、嘘の経験や、事実を過度に誇張して書くのは絶対にやめましょう。

面接官はプロです。深掘り質問をいくつかされるうちに、話の辻褄が合わなくなり、すぐに見抜かれます。

信頼性を失うことが、面接で最も大きなマイナス評価につながります。

注意点2:誤字脱字は厳禁!提出前に必ずチェック

公務員の仕事は、正確性が命です。誤字脱字があるだけで、「注意力が散漫な人」「仕事が雑な人」という印象を与えかねません。

書き終えたら必ず複数回見直し、家族や先生など、第三者にもチェックしてもらうことを強く推奨します。

注意点3:専門学校名などは書かないルールを守る  

面接カードには「出身校や会社名などが特定されるような記入は避けてください」という指示があります。  

このようなルールをしっかりと守れるかどうかも、公務員としての適性として見られています。 指示には必ず従いましょう。

書いて終わりはNG!面接カードの作成後の活用法

質の高い面接カードが完成したら、それで終わりではありません。 面接本番で最大限に活用するための準備を行いましょう。

必ずコピーを3部以上とっておく

面接カードは、当日に3部を持参するよう指示されています。  

また、自分の手元に控えを残しておくことも極めて重要です。

面接直前に内容を見返したり、模擬面接で使ったりするために、複数部コピーしておきましょう。

書いた内容を基に「深掘り質問」を予測する

完成した面接カードを見ながら、自分が面接官になったつもりで質問を考えてみましょう。

  • 「なぜそう思ったのですか?」
  • 「他にはどんな選択肢がありましたか?」
  • 「その経験で一番大変だったことは何ですか?」 こうした「深掘り質問」を予測し、回答を準備しておくことで、本番で落ち着いて対応できます。

▼どんな質問が聞かれそうか知りたい方は、以下の記事も参考にしてください!

模擬面接で第三者に見てもらう

完成したカードと予測問答集をもとに、学校の先生や予備校の講師、家族などに面接官役をお願いし、模擬面接を繰り返しましょう。

自分では気づかなかった矛盾点や、より良いアピールの仕方を客観的な視点からアドバイスしてもらえます。

まとめ:面接カードは合格への設計図!自信をもって面接に臨もう

今回は、国家一般職(高卒)の面接カードの書き方について、項目別に徹底解説しました。

本記事の重要ポイント

  • 役割の理解: 面接カードは「評価に影響しない」のではなく、面接の質を決める「設計図」である。
  • 具体性の追求: 全ての項目で、あなた自身の具体的な経験(原体験)を基に記述する。
  • 一貫性: 志望動機から自己PRまで、あなたという人物像に一貫性を持たせる。
  • 準備の徹底: 書き終えた後も、コピー、深掘り質問対策、模擬面接に活用する。

面接カードは、あなたの人柄と熱意を面接官に伝えるための最初の、そして最も重要なツールです。

この記事を参考に、じっくりと時間をかけて自己分析を行い、あなただけの最高の面接カードを完成させてください。 万全の準備が、面接本番での自信に繋がります。応援しています!

▼国家一般職(高卒)の概要や対策方法は以下の記事で解説しています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次