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国家一般職(高卒)|ボーダーラインと合格者の決定方法

国家公務員一般職(高卒者試験)

一次試験のボーダーを、
地域と得点の組み合わせで確認しよう。

事務・技術それぞれの過去5年分の一次合格点をまとめました。自己採点が終わったら、素点の目安と試算ツールで、気になる合格ラインをチェックしてみてください。

国家公務員一般職(高卒者試験)の一次試験は、基礎能力試験と適性試験、または専門試験の「標準点」の合計で合否が決まります。まずはこの仕組みから確認していきましょう。

2025年度の一次ボーダーは、事務が242〜388点、技術が246〜277点でした。農業土木は286点、林業は266点です。どれも素点ではなく、標準点の合計だという点は覚えておいてください。

「基礎能力で何問正解すれば受かるの?」という疑問に答えるには、受験地域ともう一つの試験の得点をあわせて見る必要があります。

まずは、あなたが受ける区分の合格点から確認していきましょう。

目次

国家公務員一般職(高卒者試験)の一次ボーダーライン

下の表は、一次試験の合格点をまとめたものです。

年度は試験が実施された年度を指します。基礎能力試験だけの点数や、正答率ではない点に注意してください。

事務区分|地域別の一次合格点【2021〜2025年度】

事務区分の一次合格点(標準点の合計)
地域20252024202320222021
北海道278213290288392
東北344373345357392
関東甲信越242333363361379
東海北陸319327338350342
近畿337307345378394
中国283326344381376
四国294312320340373
九州356399359387421
沖縄388397437425471

2025年度は、関東甲信越の242点が最も低く、沖縄の388点が最も高くなりました。同じ事務区分でも、地域によって146点もの差があるんです。

関東甲信越は2024年度の333点から91点も下がりました。一方で北海道は213点から278点へ、近畿は307点から337点へと上がっています。

全国どこも同じ方向に動くわけではない、というのがポイントです。

沖縄は、掲載した5年間すべてで事務区分の中で最も高いボーダーでした。直近1年の数字だけで目標を決めるのではなく、自分が受ける地域の推移までチェックしておくと安心です。

技術区分|地域別の一次合格点【2021〜2025年度】

技術区分の一次合格点(標準点の合計)
地域20252024202320222021
北海道261343291259270
東北246313303239270
関東甲信越246321306255270
東海北陸254321298239288
近畿254351330286270
中国258336300263293
四国277318289262320
九州254313321321277
沖縄254351299267316

2025年度の技術区分は246〜277点で、すべての地域で2024年度より下がりました。最も低いのは東北・関東甲信越、最も高いのは四国です。

技術区分は専門試験の配点比率が大きく、事務区分とは得点の組み立てそのものが違います。

合格点の数字だけを見比べて、どちらが簡単かを判断するのはやめておきましょう。

農業土木・林業|全国区分の一次合格点

農業土木・林業の一次合格点(標準点の合計)
区分地域20252024
農業土木全国286284
林業全国266252

農業土木・林業は全国区分の合格点を掲載しています。

2025年度は農業土木が前年より2点、林業が14点上がりました。

出典:人事院「2025年度 合格点及び平均点等一覧」

一次試験は何割必要?素点で見るボーダーの目安

「基礎能力試験で6割取れば合格」とは言い切れません。

同じ正解数でも、その年の平均点や適性・専門試験の得点しだいで、標準点の合計は変わってくるからです。

事務区分|適性60・80・100点の場合に必要な基礎能力の得点

ここでは2025年度の平均点・標準偏差と合格点を使って、事務区分のボーダーに届く基礎能力試験の最低点を計算してみました。

基礎能力は40点満点、適性は120点満点です。

2025年度の条件で一次合格点に届く基礎能力の素点(40点満点)
地域適性60点適性80点適性100点
北海道18点16点14点
東北24点21点19点
関東甲信越16点13点12点
東海北陸22点19点17点
近畿23点21点18点
中国19点17点14点
四国20点17点15点
九州24点22点20点
沖縄27点25点22点

たとえば沖縄では、適性80点なら基礎能力25点が必要でした。

基礎能力24点・適性80点だと標準点の合計は385点にしかならず、合格点388点にあと3点届きません。

一方、基礎能力が同じ24点でも、適性が90点なら合計は400点になります。基礎能力の点数だけを見て「足りない」と決めつけず、適性試験の得点もあわせて確認してみてください。

関東甲信越の数値が低く見えるのも、あくまで2025年度の条件で計算した結果です。次の年度の勉強で、その最低点をそのまま目標にするのはおすすめしません。

江本

僕としては、前年の最低点ぎりぎりを狙うより、得点を伸ばせる科目を見つけるためにボーダーを使ってほしいなと思っています。自己採点が終わったら、数字を追いかけるだけで終わらせず、面接の準備も並行して進めていきましょう。

技術・農業土木・林業は専門試験との組み合わせで確認

事務以外の区分では、基礎能力試験と専門試験の標準点を合計して判定します。

専門試験の平均点・標準偏差は区分ごとに違うので、必ず自分が受ける区分の数値を使ってくださいね。

配点比率は基礎能力が2.3/9、専門が4.7/9です。専門試験の結果が合計点を大きく左右するので、基礎能力の正解数だけでは一次合格の目安を出すことはできません。

ボーダーラインの試算ツールで標準点を確認

自己採点した素点から標準点を確認したいときは、こちらの試算ツールを使ってみてください。

受験区分に合わせたデータで計算して、一次試験の合計点を同じ年度・地域の合格点と比べてみましょう。

国家一般職・高卒者試験

ボーダーライン試算ツール

素点を入力すると、公式の標準化計算式で標準点を算出し、過去の一次・最終合格ラインと突き合わせます。平均点・標準偏差は画面上で一時的に変更できます。
標準点 = 10 × 配点比率 × (15 × (X−M)/A + 50)

01区分・年度を選ぶ

平均点/標準偏差の初期値は選んだ年度から入ります
試験区分
参照年度(平均点・標準偏差)

02素点を入力

Total Score
0点
筆記試験(人物試験を除く)の標準点合計です。

03合格ラインと比較

地域ブロック別・年度別の実績値
読み込み中
平均点・標準偏差の数値を確認・編集する

この画面での変更は一時的です。恒久的に変更する場合は、WordPress管理画面の「公務員試験ツール」から保存してください。

計算式および配点比率は「標準点=10×配点比率×(15×(素点−平均点)/標準偏差+50)」に基づく試算であり、実際の合否を保証するものではありません。
・事務区分の作文試験、および人物試験は算出対象から除外しています。
・2022年度・2021年度の専門試験の平均点・標準偏差は、技術・農業土木・林業で共通の参考値を使用しています。
・2021年度は一次ラインのみ掲載し、最終ラインは不明として扱います。

確認する順番は、①各科目の基準点 → ②一次試験の標準点合計 → ③同じ年度・区分・地域の合格点の順がおすすめです。

合計点が高くても、基準点に届かない科目が一つでもあると不合格になってしまうので注意してください。

一次試験の合格基準|標準点・配点・足切りを解説

素点と標準点の違い

素点とは、基礎能力・専門試験でいえば単純な正解数のことです。

これを平均点・標準偏差・配点比率を使って換算したものが、合否判定に使われる標準点になります。

標準点の計算式

10 × 配点比率 ×
[15 ×(素点 − 平均点)÷ 標準偏差 + 50]

科目ごとに小数点以下を切り捨ててから合計していきます。

たとえば2025年度の事務区分で、基礎能力24点・適性80点だった場合は、次のようになります。

2025年度・事務区分の計算例
試験種目素点平均点標準偏差標準点
基礎能力2419.8475.188275
適性8080.43422.627110
一次試験の合計———385

平均点と標準偏差は毎年変わります。

2025年度の問題を解いた得点に2024年度の数値を使うといったように、違う年度の条件を混ぜてしまわないよう気をつけてください。

事務と事務以外では配点比率が異なる

2026年度の配点比率
区分基礎能力適性専門作文人物
事務4/92/9—1/92/9
技術・農業土木・林業2.3/9—4.7/9—2/9

一次試験の判定で使われるのは、事務なら「基礎能力+適性」、事務以外なら「基礎能力+専門」です。

一次試験の計算でも、この表の配点比率をそのまま使ってください。

足切りとなる基準点と、ボーダーラインは別

基準点は、それぞれの試験で最低限クリアしておくべき得点です。

ボーダーラインは、その基準点を満たした受験者の中で、標準点の合計によって決まる合格点を指します。

2025年度に公表された筆記試験の基準点
試験種目満点基準点
基礎能力4012
適性12036
専門(技術・農業土木・林業)4012
作文(事務)63

2026年度の決定方法でも、多肢選択式試験の基準点は原則として満点の30%とされています。

人物試験はA〜C評価が必要で、D・E評価だと不合格になるので注意してください。

作文は一次試験当日に受けるが、一次の合否判定には含まれない

事務区分の作文は一次試験の当日に実施されますが、実際に評定の対象になるのは一次合格者だけです。一次合格者を決めるときの標準点合計には、作文の点数は含まれません。

作文は最終合格の判定で使われ、基準点を満たす必要も出てきます。「一次ボーダーに含まれないから対策しなくていい」とは考えないようにしましょう。

出典:人事院「2026年度 合格者の決定方法」

各試験の内容や採用までの流れについては、国家公務員一般職(高卒者試験)の概要・試験内容の記事でまとめているので、あわせてチェックしてみてください。

標準点の計算に使う平均点・標準偏差【2021〜2025年度】

平均点は受験者全体の得点水準、標準偏差は得点のばらつきを表す数値です。自分で計算してみたい場合は、必要な表を開いて確認してみてください。

基礎能力試験の平均点・標準偏差を見る
基礎能力試験(全区分共通)
年度平均点標準偏差
202519.8475.188
202417.9945.118
202319.4635.491
202218.3474.854
202119.3195.065

基礎能力試験の平均点・標準偏差は、どの区分でも共通です。ただし標準点に換算するときの配点比率は、事務と事務以外で変わります。

適性試験の平均点・標準偏差を見る
適性試験(事務区分)
年度平均点標準偏差
202580.43422.627
202462.82421.347
202366.55522.641
202264.15719.892
202162.60622.527

適性試験の平均点は、2024年度の62.824点から2025年度は80.434点へと上がっています。同じ80点を取っても、年度によって受験者全体の中での位置づけは変わってくるんです。

専門試験の平均点・標準偏差を見る
専門試験(技術区分)
年度平均点標準偏差
202519.1806.716
202413.9535.173
202317.0015.659
202220.7226.944
202117.4046.741
専門試験(農業土木区分)
年度平均点標準偏差
202516.0555.550
202417.0786.807
202315.8935.647
202220.7226.944
202117.4046.741
専門試験(林業区分)
年度平均点標準偏差
202516.7025.751
202420.1675.683
202319.6976.565
202220.7226.944
202117.4046.741

出典:人事院「2025年度 合格点及び平均点等一覧」

最終合格のボーダーライン|一次合格点との違い

最終合格は、一次試験の得点も含めた、すべての試験種目の標準点合計で決まります。

事務なら作文・人物、事務以外なら人物の得点が、そこに加わります。

最終合格点から一次合格点を引いた数値が、そのまま自分に必要な二次の点数になるわけではありません。

まずは自分の一次試験の標準点を起点にして考えてみてください。

事務区分の最終合格点【2022〜2025年度】を見る
事務区分の最終合格点(標準点の合計)
地域2025202420232022
北海道436445481480
東北499527517527
関東甲信越405503515537
東海北陸494514504512
近畿524509508525
中国417492512532
四国526509497525
九州533538530550
沖縄534579580592
技術区分の最終合格点【2022〜2025年度】を見る
技術区分の最終合格点(標準点の合計)
地域2025202420232022
北海道391444431419
東北346429439426
関東甲信越346422427431
東海北陸354412422413
近畿384451446433
中国358437429431
四国377419431454
九州368414443468
沖縄354498463471
農業土木・林業の最終合格点を見る
農業土木・林業の最終合格点(標準点の合計)
区分地域20252024
農業土木全国386385
林業全国366375

最終合格点は、事務・技術が2022〜2025年度、農業土木・林業が2024〜2025年度の数値を掲載しています。掲載していない年度について、合格者なし・試験未実施という意味ではないので、誤解のないようにお願いします。

出典:人事院「2025年度 合格点及び平均点等一覧」

国家一般職(高卒)のボーダーラインに関するよくある質問

基礎能力試験が20点でも一次合格できますか?

地域と、適性・専門試験の得点しだいです。2025年度の事務で基礎能力20点・適性80点なら、標準点の合計は334点になります。東海北陸の319点は上回りますが、近畿の337点には届きません。

2026年度のボーダーラインは予想できますか?

過去の合格点から、ある程度の目安は確認できます。ただ、2026年度の合格点をこの時点で断定することはできません。平均点・標準偏差も毎年変わるので、過去の条件で出した素点の目安はあくまで参考として使ってください。

一次ボーダーぎりぎりだと最終合格は難しいですか?

一次の得点は最終判定にも使われるため、一次でギリギリだったからといって、高得点だった人より有利になるわけではありません。とはいえ、最終合格は全種目の標準点合計と基準点で決まるので、一次ボーダー付近だったという理由だけで不合格が決まるわけではありません。

合格点を超えていれば採用されますか?

一次合格・最終合格・採用は、それぞれ別のものです。最終合格したあとも志望官庁による採用選考があるので、試験対策と並行して仕事内容や採用情報もチェックしておきましょう。

ボーダーを確認したら、過去問と次の試験の準備へ

ボーダーラインは、自分の得点を振り返るための目安として使ってください。

これから勉強を始める人は、過去問を時間内に解いてみて、どの科目なら得点を伸ばせそうか確認していきましょう。すでに一次試験を受けた人は、自己採点と標準点の試算を済ませたら、人物試験の準備も進めていきましょう。

合格発表を待っている間に志望動機や自分の経験を整理しておくと、次の試験にも動きやすくなります。

AUTHOR この記事を書いた人
江本 浩大

公務員採用.jp

江本 浩大 Kodai Emoto

公務員試験の指導を14年間やっています。

新卒で大手公務員試験予備校に就職→公務員課で5年間勤務、在職中に公務員試験を受験するも不合格→退職→公務員試験の勉強→国立大学法人、政令市、市役所に合格→現在、某大学の職員として9年目。

2018年6月からサイトを運営中。普段はカフェで珈琲飲んでます。

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