入国警備官を目指している方に向けて、入国警備官採用試験の内容(第1次選考・第2次選考)をわかりやすく整理しました。
選考スケジュールや実施状況(結果)など、受験に必要な情報をまとめています。
これから準備を始める方の役に立つはずです。
出題傾向や選考方法を理解しないまま勉強を進めてしまうと、効率が悪くなってしまいます。
まずは入国警備官採用試験の試験制度を正しく把握することから始めていきましょう。
入国警備官採用試験の内容
入国警備官採用試験では、筆記試験だけでなく、面接や体力検査など複数の試験が課されます。
試験は第1次選考と第2次選考の2段階で行われ、それぞれの試験結果を総合的に評価して最終合格者が決定されます。
主な試験内容は以下のとおりです。
| 選考段階 | 試験内容 | 配点比率 |
|---|---|---|
| 第1次選考 | 基礎能力試験 | $$\frac{4}{7}$$ |
| 作文試験 | $$\frac{1}{7}$$ | |
| 第2次選考 | 人物試験 | $$\frac{2}{7}$$ |
| 身体検査 | 合否のみ | |
| 体力検査 | 合否のみ |
第1次選考
入国警備官採用試験の一次試験は、「基礎能力試験」と「作文試験」の2科目が行われます。
傾向や対策のポイントを解説します。
基礎能力試験
入国警備官採用試験の基礎能力試験は、公務員として必要な基礎知識を問う筆記試験です。
全区分共通の試験問題で、試験時間90分・40点満点で実施されます。
| 試験時間 | 90分 |
|---|---|
| 問題数 | 40問 |
| レベル | 高校卒業程度 |
| 出題形式 | 五肢択一式 |
| 解答方式 | マークシート |
| 出題範囲 *数字は出題数 | 数的処理(数的処理④、課題推理⑦、資料解釈②) |
| 文章理解(現代文④、英文②、古文漢文①) | |
| 社会科学(政治②、経済②、社会①、倫理①) | |
| 人文科学(日本史①、世界史①、地理②、国語②、英語②) | |
| 自然科学(数学①、物理①、化学①、生物①、地学①) | |
| 情報① |
幅広い科目・分野から出題されますが、問題レベルはそんなに高くありません。
まずは過去問を3〜5年分解いて出題傾向を把握し、数的処理や社会科学などの頻出科目・分野に絞って勉強するのが効率的です。
参考書で頻出の1テーマ覚えたらすぐ問題演習で確認し、間違えた部分を繰り返し復習します。1日30分でも回転させることで、安定して得点できるようになりますよ。
なお、詳しい出題傾向や勉強方法は、「入国警備官採用試験の基礎能力試験対策!出題傾向と勉強方法」を参考にしてください。
作文試験
入国警備官採用試験の作文は、職務に対する考え方や課題への対応力、論理的に表現する力を評価する試験です。
試験時間は50分間・600字程度で仕上げる必要があります。
| 試験時間 | 50分 |
|---|---|
| 問題数 | 1題 |
| 文字数 | 600字 |
| 評価基準 | ・内容 ・表現 ・文字 |
限られた時間内で書き切るためには、最初に構成(序論→本論→結論)を固めてから書き始めることが重要です。
時間配分を意識し、少なくとも一度は50分で書き切る練習をしておきましょう。まずは過去テーマで1本書いてみて、自分の型を作ることから始めてください。
なお、過去の出題テーマや評価基準は、「入国警備官採用試験|作文試験の傾向と過去7年分のテーマ一覧」を参考にしてください。
第2次選考
入国警備官採用試験の二次試験は、「人物試験」、「体力検査」、「身体測定」の3科目が行われます。
傾向や対策のポイントを解説します。
人物試験
入国警備官採用試験の人物試験は、自己PRや志望動機から入国警備官としての適性や素質、人間性などを評価・判断する試験です。
| 試験時間 | 20分 |
|---|---|
| 面接官 | 3人 |
| 実施形態 | 個人面接 |
内容の良し悪し以上に「自分の言葉で語れているか」が評価を左右します。
志望動機や自己PRは暗記するのではなく、エピソードとセットで話せるように準備しておきましょう。まずは想定質問に対して声に出して答える練習を行い、伝わる表現に磨いていくことが重要です。
なお、過去の質問項目や対策方法は、「入国警備官採用試験の面接対策!過去の質問や評価基準を徹底解説!」で詳しく解説しています。
体力検査
入国警備官採用試験の体力検査は、入国警備官として必要な、基礎的な体力が備わっているかどうかを判断する試験です。
| 項目 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 立ち幅跳び | 205㎝以上 | 147㎝以上 |
| 上体起こし (30秒間) | 21回以上 | 13回以上 |
正確なフォームで行わないとカウントされないので注意が必要です。
正しいフォームややり方については、文部科学省の資料「新体力テスト実施要項」を参考にするといいでしょう。
身体測定
身体測定は、入国警備官として職務を行うにあたり、健康に問題ないかどうかを判断する検査です。
- 胸部疾患(胸部X線)
- 血圧
- 尿
- 視力、色覚測定
- 一般内科



不安要素がある方は、早めに病院で受診しておきましょう。
入国警備官採用試験の選考スケジュール
入国警備官採用試験は、出願から最終合否の発表まで約半年にわたる試験です。
試験日程を早めに把握しておくことが、対策を進めるうえで大切です。
例年の選考スケジュールは以下のとおりです。
| 募集要項公布 | 2026年6月10日(水) |
|---|---|
| 第1次試験 | 2026年9月27日(日) |
| 第1次試験 合格発表 | 2026年10月14日(水) |
| 面接カード ダウンロード | 2026年10月14日(水)〜10月30日(金) |
| 第2次試験 | 2026年10月26日(月)〜30日(金)のうち指定された日 |
| 最終 合格発表 | 2026年11月24日(火) |
近年、公務員試験は大卒区分を中心に日程の前倒しが進んでおり、高卒区分も日程が変動する可能性があります。
例年の感覚で動くと出願を逃すリスクもあるため、必ず最新の公式情報を確認するようにしましょう。
入国警備官採用試験の実施結果(倍率)
入国警備官採用試験の倍率は、以下のように推移しています。
- 2025年実施(令和8年度):2.4倍
- 2024年実施(令和7年度):4.3倍
- 2023年実施(令和6年度):3.1倍
- 2022年実施(令和5年度):4.9倍
- 2021年実施(令和4年度):16.6倍
ここ数年は、倍率がおおむね2.4倍〜3倍程度で推移しています。
ただし、採用予定数や志願者数の変動によって倍率は大きく変わるため、見かけの数字だけで難易度を判断することはできません。
また、試験区分(高卒・社会人)によって倍率に差がある点にも注意が必要です。重要なのは全体の倍率ではなく、自分が受験する区分における倍率がどうなっているかという視点です。
まずは、自分の志望する区分の倍率を確認することから始めてみましょう。
なお、区分別の倍率推移は、「【2025年度】入国警備官の倍率|区分別・過去10年の推移」でまとめています。
入国警備官採用試験に関するFAQ
入国警備官採用試験の志望者が抱く共通の疑問にお答えしていきます。
過去問(試験問題)はある?
はい、入国警備官採用試験の過去問題は人事院の公式ホームページで公開されています。
人事院のホームページにアクセスし、「試験問題例」のセクションを探してください。そこから、入国警備官採用試験の過去問題をダウンロードすることができます。
詳しい入手方法や効果的な活用法については、「入国警備官採用試験の過去問3年分を無料公開(問題・解答)」でまとめています。
合格点や平均点は?
入国警備官採用試験の合格点はおおよそ6割程度、平均点は5割程度です。
ただし年度や試験区分によって変動するため、安定して合格を目指すには6〜7割以上を確保できる力をつけておくといいでしょう。
なお、具体的な合格点は「入国警備官採用試験のボーダーラインは?合格点と平均点を徹底解説」をご覧ください。
入国警備官採用試験の合格に向けて
本記事では、入国警備官採用試験の試験内容や配点、選考の流れなどを解説しました。
入国警備官採用試験は、すべての成績を総合して合否を判定する方式が採用されています。
そのため、筆記試験から面接試験に至るまで、すべての試験種目でバランスよく評価を得ることが合格のポイントになります。
対策は早く始めるほど有利になります。正しい方向で準備を進め、合格を目指しましょう。
